2017年10月02日

2017-2021年の経済予測

 ウクライナ経済発展商業省は、2017-20年のウクライナ経済コンセンサス予測を公表した。
4か月前の同省の予測は、2017年度は1.9%の経済成長、10.5%のインフレ率、2018年度はそれぞれ3%、7%だった。


 2017201820192020
GDP成長率1.8%3%3.6%4%
インフレ率12.2%8%5.9%
5%
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2017年10月01日

ルガンスク人民共和国で公務員給料引き上げ

こちらによると、10月1日からルガンスク人民共和国の公務員給料が5%引き上げられる。
 ナタリア・ハルシェヴァ・LNR閣僚会議大臣代行によると「共和国民の社会生活向上を意図したLNR元首からの命令で予算執行分野・国家行政機関の労働者の賃金体系を変更した。10月1日から漏れなく5%引き上げれる」と述べた。
 2015年11月1日から15%引き上げられ、2016年4月1日から5%、同7月1日から5%と幾度となく賃金は引き上げられている。LNR元首令によると、4月1日から最低賃金は3087ルーブリになった。また、2年以上、LNRは公務委金給料の支払いを完全履行している。
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3087ルーブリ=50ドル… とはいえ、この手の話に事欠くドネツク人民共和国に比べ、ルガンスク側は財政がそれなりに回っている模様。
posted by 藤森信吉 at 16:06| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月30日

ボルカー「ロシアに交渉の意思あり」

VOAに、クルト・ボルカー・米国務省ウクライナ問題特別代表のインタビュー記事が掲載されているので、簡単に紹介。

・ロシアは過去3年間、平和維持部隊について提案してこなかった。国連でのロシア提案は、彼らに交渉の用意があることを示すものだ。ロシア案(ウクライナ・ロシア国境線は対象外)は受け入れ不可能で、領土保全の助けとならない。逆に占領地域の重火器をとどめることになってしまう。
・ロシアにとって、ウクライナにおける紛争維持のコストは高まるばかりで、クレムリンが期待する利益は出ていない。ロシアはアブハジア状態を作り出すことが可能だが、ロシアにとり非常に高くつくことになる。
・ミンスク合意は議論が同じところを回り続けてどこにも帰着していない。ロシアは「まずウクライナが政治改革を進めなければならない」と言い、ウクライナは「占領地域にアクセスできないから政治改革はできない」という。議論をより戦略的なレベルで行い、政治的な意思を作り出せるなら、ミンスク合意は履行のための素晴らしい手段となる。
・ドンバス紛争の設計者はスルコーフと言わているが、私はプーチンが主で、スルコーフはいくつかの案を提案する側だ。8月のスルコーフとの会談で、我々は現状維持はロシア、ウクライナ、ドンバス住民、誰にとっても不幸である点で合意している。
・致死性兵器のウクライナの供給については何も言えないが、アメリカ政権内では真剣に議論され、鋭意取り組んでいる。
・1994年のブタペスト議定書を唯一侵害したのはロシアである。英仏もウクライナに侵攻していない。
核不拡散原則は重要であったが、残念なことにロシアが侵攻し、我々はそれに十分に対処できなかった。ウクライナの領土保全を回復させることで、ブタペスト議定書の履行に向けた一歩を踏み出せる。
・国連標準によれば、隣国は平和維持部隊に参加しない。ロシアは紛争の当事国なので、ロシア人の平和維持部隊への参加はナンセンスだ。
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インタビューは英語なのに、なぜかウクライナ語版の方が長い。ホルブルックとかタルボットとか、アメリカは人材が尽きませんな。
posted by 藤森信吉 at 17:01| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月29日

ロシアも「教育法」に抗議

 ロシア・ドゥーマは、「教育法」に対する抗議宣言を採択した。
 「ウクライナの先住民・少数民族の母語による教育の根本的権利の侵害に対する抗議」は、ウクライナの「教育法」が国際的な諸原則・ノルマ、国連児童権利に関する条約、少数民族の権利保護条約や欧州地域・少数民族言語憲章に反しており、ウクライナにおけるロシア人民の同化政策である、として、ウクライナの先住民・少数民族を「強制的な同化とあらゆる形態の差別」から守るために全議会勢力を結集し、侵害された権利を取り戻すため共同措置を採択することを呼び掛けた。そのうえで、ブルガリア、ハンガリー、ギリシャ、モルドヴァ、ポーランド、ルーマニア、そしてウクライナの住民と連帯して、非難を行う、とした。
 この声明は、国連等の諸国際機関に送付され、ロシア上院も同じ決議を採択した。
 これに対し、ポロシェンコ大統領は「長く諸民族の牢獄と呼ばれてきたロシアのヒステリックな声明に配慮する必要はない」と述べた。
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EU諸国の抗議と同じ論理構造なのに、ロシアは無視、EU諸国に対しては下手に出るというダブルスタンダード。「お前が言っても説得力ないだろ」と門前払いする言い訳術は世界共通。
posted by 藤森信吉 at 15:24| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月28日

ウクライナは81位

 こちらによると、ウクライナの国際競争力指数は世界81位だった。
 Global Competitiveness Index 2017-2018 は、制度(Institutions)、インフラ(Infrastructure)、マクロ経済環境(Macroeconomic environment)、保健・初等教育( Health and primary education)、高等教育・職業訓練(Higher education and training)、商品市場の効率性(Higher education and training)、労働市場の効率性(Labor market efficiency)、金融市場の発達( Financial market development)、テクノロジーの即応性(Technological readiness)、市場規模(Market size)、ビジネス洗練度(Business sophistication)、イノベーション( Innovation)の12の柱から算出される。
 ウクライナは世界81位でマクロ経済環境、商品・労働市場効率性、金融市場の発達で平均以下、高等教育、市場規模で平均を大きく上回った。
 他のユーラシア国は、ロシアが5ランクアップの38位、カザフスタン57位、ジョージア67位、モルドヴァ89位等となっている。
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 ウクライナは ヨーロッパではなく、ユーラシアに分類されています(笑)。ヨーロッパに分類されると、ギリシャ、ボスニア・ヘルツェコビナより上、ビリから三番目になりますが。
posted by 藤森信吉 at 19:45| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月27日

ハンガリー、「教育法」に報復を予告

 ハンガリー外相は、ポロシェンコ大統領の「教育法」署名に抗議し、「ウクライナの欧州統合を阻止する」と述べた。
 ハンガリー外務・貿易大臣は、ポロシェンコ大統領が教育法に署名したことを受けて「ハンガリーはEU内でウクライナのヨーロッパ統合過程で前進となるあらゆる段階をブロックする」と述べた。「将来的にウクライナにとってこれは痛みを伴うものであることを保証する」と述べ、大統領の法案署名は遺憾であり言語道断である、とした。
 新しい教育法は、少数民族が母語で教育を受ける機会を減らしており、5年生(10歳)から、ウクライナ語で全ての教科を受けなければならない。ポロシェンコ大統領は、ウクライナをヨーロッパに接近させたい、と述べているが「ヨーロッパから離れており、反対の方向に突き進んでいる」と大臣は述べた。
 また、「現在行われている国連人権理事会において、ウクライナを批難しないEUの見解を全て拒否する」と付け加えた。
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 話がでかくなってきましたね。UPA-OUN復権でポーランドを激怒させ、教育法でルーマニア、ハンガリー、ブルガリアを激怒させ、と相変わらずのご様子。UPA-OUNやウクライナ語に冷淡だったヤヌコヴィッチの方が良かったんじゃないの?
posted by 藤森信吉 at 00:48| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月26日

ポロシェンコ、「教育法」に署名

 こちらによると、ポロシェンコ大統領は「教育法」に署名した。
 教育法は、教育課程における国家語たるウクライナ語の役割を向上させ、同時に、ウクライナに住む少数民族の教育を受ける権利についても徹底される、と大統領は述べた。「ウクライナは、ヨーロッパ水準に準拠した少数民族の権利に対する対応を示し続けてきた」と述べ、外務省と教育省に対し、欧州評議会を含むヨーロッパ側パートナーと必要な協議を行うよう指示した。

posted by 藤森信吉 at 14:48| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第69弾 人道援助コンボイ

 こちらによると、28日にドネツク市にロシアからの人道援助コンポイ第69弾が到着予定である。
 ロシア非常事態省の人道援助コンボイの第69弾は277トンの幼児食品、医療品を積載している。第68弾は8月24日に到着し、300トン以上の食料品と医療品をもたらした。
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このペースでいくと、記念すべき第100回は2020年あたり。そのころまで人民共和国があるかは不明ですが。
posted by 藤森信吉 at 13:32| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月25日

モルドヴァ首相国連演説「ロシア軍は出ていけ」

 こちらによると、フィリプ・モルドヴァ首相は22日、国連総会でロシア軍の撤退を求める演説を行った。
 その中で、フィリプ首相は、モルドヴァからの外国軍撤退問題を国連総会の議案に載せるよう支援を求めた。
「国際法およびモルドヴァ憲法に反しロシア連邦とその部隊はモルドヴゥ領から撤退していない、沿ドニエストルにおけるロシア部隊がチアスポリ分離主義の部隊を交えて行っている軍事演習は、モルドヴァ安全保障の脅威であり、紛争に対する中立原則に反している。ロシア軍作戦集団のモルトヴァからの完全かつ無条件撤退を求める」と首相は述べた。
 沿ドニエストル紛争については「エスニックあるいは宗教によるものではなく、外国部隊の駐留によって扇動されたものである」として、モルドヴァの主権・領土保全遵守と左岸への特別ステイタスの付与を伴う5+2交渉枠内での解決を主張した。

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 全文をただいま捜索中。ドドン大統領では、「ロシア軍出ていけ」演説はできませんな。
ラベル:モルドヴァ
posted by 藤森信吉 at 14:50| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月24日

ドネツク市内で暗殺劇

 こちらによると、ドネツク人民共和国の歳入相の車が爆破された。
 アレクサンドル・ティモフェーエフドネツク人民共和国歳入相の車がドネツク市内で爆発を受けた。
 シュキリャーク・ウクライナ内務省顧問は、この事実を確認したうえで、爆発によりティモフェーエフは重体となっている、とfacebookで述べた。シキリャーク氏は、ティモフェーエフは、クレムリンと秘密裡にDNR元首ポストの交替に関する交渉を試みており、ザハルチェンコ元首側からの粛清であることは明白である、とした。また、ロシアのGRU、FSBによる人民共和国指導部の粛清計画の一環である可能性も否定できない、と指摘した。

追記)ピンピンしている様子。
https://dan-news.info/politics/gosudarstvo-ukraina-dejstvuet-po-metodam-terroristov-iz-ig-timofeev.html
posted by 藤森信吉 at 14:14| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ノルドストリーム改修完了

 こちらによるとNORD Streamの改修終了後、ウクライナ・ルートの通過量が20%低下した。
 Eustream社のデータによると、ロシアガスのスロヴァキア方向への輸送量は、改修期間中の9/11〜22の間、ベリケ・カプシャヌィ経由で1億9800万m3/日であったが、22日には1億6220万m3に低下した。ウクルトランスガス社は、改修期間中、ガスプロムはウクライナ経由でガスを受け取るヨーロッパ消費者の需要全てを満たしたわけではない、と述べたが、このガスの受容者であるSnam社はロシアガスが不足している等の声明は出していない。
 同様に改修期間中、ヤマル・ヨーロッパの輸送量も増加した。
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 ウクライナ・ルートは、ノルドのバックアップの役割しか残されていないことに。
 
posted by 藤森信吉 at 09:34| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月23日

EU、ウクライナ・ルートの継続利用を強調

 こちらに、シェフチョビッチ欧州委員会副委員長兼エネルギー同盟担当委員のインタビューが掲載されているので興味深い点をピックアップ。

Q 7月末にガスプロムがOPAL利用禁止措置を解除することに成功したことについてどう評価するか
「早期措置であり、欧州司法裁の最終決定を待っているところだ。重要なことは過去2年間、ウクライナ経由のガス輸送量は増えている。ウクライナ経由のガス輸送は重要であり、2019年以降も維持されるべきだ」

Q ロシアガスのEUへの販売ポイントをウクライナ西部国境から東部国境へ変更する可能性は?
「ウクライナ政府の政策と、ナフトガス社のアンバンドリング次第だが、現段階ではヨーロッパ企業はあらゆる可能性について検討する用意があると思う」

Q ヨーロッパ企業がウクライナのガスパイプラインシステム運営に参加する可能性は?
「Snam(伊)やEustream(スロヴァキア)がウクライナとの間で相互理解覚書を締結しているが、その他の企業も関心を持っていると聞き及んでいる。欧州委員会は、ウクライナ経由の輸送を維持することになるため、このプロセスを支持している。ナフトガス社のアンバンドリングがカギであり、ウクライナの改革の大きな要素である」

Q NORD 2建設で、ウクライナはもはやヨーロッパへのガス輸送を担うことができなくなるのか?
 「NORDの改修工事により、今日ウクライナ経由の輸送の重要性が証明された。ウクライナ・ルートを無視することは受け入れられない。そのためにはウクライナ・ルートは商業的に有益でなければならない。NORD 2 については、追加的なガス輸送力が必要とはみなしておらず、政治的な要因もある。我々はガス供給に関して脅威を抱いておらず、相互接続、ガス貯蔵、そしてLNGにより2、3年前に比べ遥かに改善され、供給源の多元化を達成している」
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ウクライナ側のアンバンドリングがカギのようです。自分を高く売ろうとして失敗するのがこれまでのウクライナのパターンだが、今回はうまくヨーロッパ企業を取り込めるか。
posted by 藤森信吉 at 14:00| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月22日

ルーマニア大統領、怒りのウクライナ訪問キャンセル

 こちらによると、ヨハニス・ルーマニア大統領は教育法に抗議して10月のウクライナ訪問をキャンセルした。
 「教育法を吟味したうえで、訪問をキャンセルした。大統領の訪問キャンセルは非常に強いシグナルである」と大統領は述べた。「パートナー国との協議なしにウクライナ議会が採択したことに大変不快であり、両国の相互善隣関係に反する。教育法が発効されると、少数民族が彼らの母語による教育の機会を著しく制限することになる。ウクライナには多くのルーマニア人がいる」と述べた。
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 教育法については、以前にご紹介。ハンガリーやブルガリアも抗議の列に加わるか?
 因みにこの記事はRIA NOVOSTIで知りました(笑)
 
posted by 藤森信吉 at 13:00| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ドドン、ニューヨークに行けず

 こちらによると、ドドン・モルドヴァ大統領の国連総会出席は、内閣によって阻止された。
 チェバン大統領報道官によると、モルドヴァ内閣は大統領の国連総会出席を実現させず、大統領の代わりにフィリプ首相が代表として派遣された。目的は、親欧米連合の支持率アップのために反ロシア的な演説を実現させることである。8月に、親西側モルドヴゥ内閣は、国連に対し、総会で沿ドニエストルからのロシア軍撤退を議事日程に載せるよう要請していた。
 ドドン大統領は、「内閣は民主党の意向を反映しており、モルドヴァ世論の大多数の意向を反映していない。世論はロシアとの平和・戦略的関係に賛成しており、地政学的戦いに参加することを望んでいない。祖国の利益にそった東西との互恵関係に基づく発展を願っている」と述べていた。

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 かわうそ君大統領に黙ってハワイニューヨークに行ったかっぱ君首相は永遠に恨まれることでしょう。
ラベル:モルドヴァ
posted by 藤森信吉 at 12:40| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月21日

ポロシェンコ、国連演説

 こちらにポロシェンコ大統領の国連総会演説が掲載されているので、興味深い点のみピックアップ。

・2014年にロシアがドンバス、クリミアに侵攻を開始して以来、数百万のウクライナ人が苦しんでいる。3年以上のロシアとの戦争で1万人以上が殺され、ウクライナ領土の7%が占領され、ウクライナ経済、工業生産の20%が奪われるか、破壊された。
・クレムリンは意図的に人的被害を増す戦術をとっている。クリミアは抑圧の地となり、ウクライナ人やクリミアタタール人はSNSの書き込みだけで逮捕され、メジリスの活動は禁止されている。クレムリンは国連のクリミア人権に関する決議や人権問題高等弁務官事務所、国際司法裁判所を無視している。クリミアの占領解除には国際レジームの強化が必要である。
・クリミアの軍事化は、南欧、東欧のみならず、北アフメリカ、中東の安全保障の脅威となっている。シリアの前哨地と化している。
・ミンスク合意に違反しロシアは重火器、弾薬をドンバスの占領軍に供給し続けている。捕虜の釈放は進まず、ドンバスでは親ウクライナの立場を示しただけでウクライナ人が逮捕され、殺されている。
・ロシアは国際安保の貢献者ではなく、最大の脅威であり、おそらく世界唯一の、隣国との紛争を抱える国である。
・ロシアはウクライナの平和とウクライナの選択肢とを交換条件にしようとしている。ウクライナも国際社会もこれを決して受け入れない。モスクワの「平和維持案」は国連平和維持活動を悪用しており、紛争を複雑化させ、永久に凍結化しようとしている。それ故、平和維持部隊は、ウクライナ・ロシア国境を含む全占領地域をカバーしなければならない。国境が兵士や兵器の供給に使われる限り、ウクライナに平和は訪れない。国連平和維持部隊に侵略者の人員は不要である。
・本年はスターリン全体主義体制下で700-1000万人のウクライナ人が殺された1932-33年大飢饉の85周年にあたる。国連加盟国の全てに、大飢饉を虐殺行為とみなす決議を行うよう、要請する。

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ポロシェンコはロシア糾弾演説をあちこちで行っているが、個人的には、これが一番練られている。前回の訪米時には英語がかなり乱れていたが、今回はかなり調子がいいようだ。国際社会に頼らざるを得ない小国にとって、英語によるアピール力は不可欠。
posted by 藤森信吉 at 13:32| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月20日

ナフトガス、クリミア占領の損失でハーグ仲裁に提訴

 こちらによると、ナフトガス・ウクライナ社は、ロシアによるクリミア占領にともなう損害でハーグの常設仲裁裁判所に提訴した。
 ナフトガス社は、クリミ占領によってグループ企業が蒙った損失を50億ドルと試算し、提訴した。2018年末までに決定が出るとしている。2016年10月に、グループ企業はウクライナ・ロシア間の相互投資保護条約に基づく調停を Covington & Burling LLP 社を招いて行ってきた。同社はロシアやロシ国営企業に対する顧客利益の保護で豊富な経験を有しており、ユコスに対する600億ドル返還裁判にも関わってきた。
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 ロシア国営企業ではなく、ロシア政府に対する要求の模様。クリミア沿岸にはガス田もあったりするので50億ドルは安い気がするが、永久に占領されたというのではなく、いずれは戻ってくることを前提とした占領〜現時点の期間限定なのだろう。
posted by 藤森信吉 at 17:41| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月19日

ポロシェンコ「アメリカの兵器供給がロシアの侵略コストを引き上げる」

 ポロシェンコ大統領はアメリカを実務訪問し、West Pointで演説を行った。
 「残念なことに、ウクライナに最新兵器を供給する問題は、神話に影響されてアメリカで議論を引き起こしている。第一の神話は、アメリカの兵器供給に対抗するためにロシアがドンバスに兵器を送ることだ。しかしロシアは、兵器を常に送り続けている。第二に、アメリカの兵器は情勢を転換させないということだが、制裁と外交手段と併せることで、影響を与えるであろう。第三にアメリカの兵器供給は事態をエスカレーションさせるとのことだが、ロシアの侵略コストを高めることができる。モスクワは新たな侵略計画を考え直すであろう」と述べた。
 また、アメリカ側の決定で、ウクライナ兵士の犠牲がなくなる、と強調した。
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ロシアが供給する兵器がT72程度だから、アメリカもやる気 出ないよね。
posted by 藤森信吉 at 14:33| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月18日

ボルカー「ドンバスは内戦ではなく外部からの干渉」

 こちらによると、ボルカー・米国務省ウクライナ問題特別代表は「ドンバスは内戦ではなく、アメリカは人民共和国勢力と交渉はしない」と述べた。
 ボルカー氏は第14回ヤルタ・ヨーロッパ戦略会議(YES)において、「我々はアブハジアや南オセチアの現地勢力と交渉しない。ドンバス紛争は、独立したエスニック蜂起でもないし、内戦でもない。外部勢力がこのような事態を作り出すために現地民の一部を暗に利用している。ロシアは、自らの責任から逃れるために、我々が現地勢力と交渉することを望んでいるが、何も決められない連中と交渉して頓挫することを期待しているが、我々には戦略的決定が必要だ」と述べた。
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 ロシアが、アメリカに対して人民共和国政府との直決交渉を求めていたとは初耳。
ボルカー氏は、ドンバスが解決されてもクリミアが未解決であれば対ロ制裁は解除されない、と言明しているので、ロシア的には、ドンバスから手を引くメリットは「援助負担の軽減」以外になくなってしまいましたね。
posted by 藤森信吉 at 12:37| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

IMF「ウクライナに改革頓挫のリスク」

 こちらにデビツト・リプトンIMF筆頭副専務理事のインタビュー記事が掲載されているので簡単に紹介。

 ウクライナは過去二年間、87億ドルのローンをIMFから供与されている。1994〜2013まで、ウクライナは5つのプログラムに関与してきたが、ウクライナ政権が責務を果たせず、何れも完了せずに終わっている。
Q ウクライナ経済の見通しは?
「世界経済は強く、回復は勢いを増している。ウクライナにも当てはまる。過去五年間、ウクライナは経済安定に非常に成功してきた。しかしウクライナはヨーロッパにキャッチアップするためにはより迅速な成長が必要で、改革に依存している。ウクライナの過去の歴史は、事態が安定すると、先に進むのを止めてしまう。常に改革が停止・妨害されいる。他の国では前に進んでいるが、ウクライナは後退している」

Q ウクライナのプログラム実施状況についてどう思うか。IMFは不満であるとのうわさもあるが。
「安定化についてはウクライナはよくやっているが、後退のリスクはある。公的部門および一部の民間部門ではインフレを上回る賃金上昇がみられる。この傾向が続くと利潤や国際競争力を消してしまい、3年前と同じことになる。また財政赤字をもたらし、安定を損なう。年金改革、汚職対策、財政・エネルギー部門改革が重要だ」

Q フロイスマン首相が10月1日からのガス値上げを否定したが、IMFはこれに賛成するか?
「価格決定が市場の進展にともなって自動的に形成されることで非政治化されることは重要で、ウクライナ政府がこれを貫くことを期待している。対象外の黙示的補助金は避けねばならない。ウクライナにおけるガス価格は、ヨーロッパ諸国と比べても安すぎる。

posted by 藤森信吉 at 12:16| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月17日

クレムリン「ウクライナ・ルートの継続利用は経済合理性の問題」

 こちらによると、ペスコフ・ロシア大統領報道官は、ウクライナ経由のガス輸送は政治的ではなく、経済合理性の問題である、と述べた。
 YES会議において、EU代表が2020年以降のウクライナ経由のガス輸送の継続はEUの優先事項である、と語ったことに対し、ペスコフ報道官は「ガス輸送は、政治的な問題ではなく、経済合理性や経済利便性、輸送の安定・安全の予測可能性の問題である。販売者たるロシアおよび西欧諸国の購買者にとって最も適当で経済安全保障に叶うルートで輸送は行われる」と述べた。
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 輸送料を下げれば補完的に使う、ということか。
posted by 藤森信吉 at 17:48| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする