2018年12月12日

ウクライナ世論、「戦時状態導入は選挙先延ばしが目的」

 こちらにREIING社の戦時状態導入に対する世論調査結果が掲載されているので紹介。
・2018年12月4-10日、ウクライナ全土2000人を対象。
・ロシアを「ウクライナ侵略国」と見做すか
 見做す62%、回答困難12%、見做さない26%
・11月25日のアゾフ海での艦艇の事件はウクライナに対するロシアの軍事攻撃と見做すか
 見做す58%、見做さない22%、回答困難20%
・11月26日の30日間戦時状態導入を支持するか
完全に支持21%、どちらかというと支持12%、どちらかというと不支持19%、完全に不支持39%、回答困難9%
・ロシアの対ウクライナ大規模軍事侵攻の可能性は
 高い22%、普通29%、低い17%、ない21%、回答困難11%
・「ポロシェンコは大統領選挙延期を目的として60日間の戦時状態導入を求めた」説について
全く同意44%、どちらかというと同意19%、回答困難13%、どちらかというと不同意8%、完全に不同意16%
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戦時状態の導入については、地域別では、対象州とされたウクライナ南部・東部地域の反発が高く、西部・東部はやる気満々。
一方で、「60日間戦時状態の導入は選挙延期作戦説」については、ウクライナ西部、中央部も58%、59%と賛成。選挙への影響で考えると、大統領の地盤である西部・東部では効果があったものの、東部・南部では逆効果(もともとこの地域のポロシェンコ支持率は低いが)。
posted by 藤森信吉 at 16:35| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月09日

ウクライナ世論、物価上昇を最重要視

 こちらによると、ウクライナ世論にとって最憂慮すべき問題は物価上昇で、東部の軍事紛争は3位だった。
・「ウクライナ政治」財団の依頼による調査、2018年11月25日〜12月3日、16州およびキエフ市、4512名
・どの問題が個人的に最も憂慮すべきものか
 価格の上昇72.3%、公共料金の高さ67.3%、東部の軍事紛争54.1%、政府汚職42.9%、医療サービスの低質28.6%、生活保護のなさ24.1%、
失業23.5%、政治の不安定17.1%、フリブナの減価13.2%、公務員の素人労働12.4%以下略
・2019年3月大統領選挙での投票先(投票に行くと回答した層)
ティモシェンコ19.5%、ポロシェンコ14.3%、リヤシコ12.6%、ゼレンシキー9.6%、ボイコ9.1%、フリツェンコ7.8%、ムラエフ6.8%、
ヴィルクル4.5%、ヴァカルチュク4.0%以下略
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アゾフ海危機が回答に反映されているものと考えると、ここでもポロシェンコ大統領の支持率アップ。ただ、ロシアとの戦争とか、国家安全保障よりも、物価とか生活難が最大の問題とされているあたりは現職に逆風が吹いていることに変わりない。
posted by 藤森信吉 at 19:09| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月06日

アゾフ海効果でポロシェンコ支持率UP?

 こちらに、アゾフ海での衝突・戦争状態宣言以降に行われた世論調査結果が掲載されているので簡単に紹介。
・国際ベルギー・ウクライナ調査センターによる調査、11月26日-12月1日、2020人を対象
・日曜日に大統領選挙があった場合の投票先
ティモシェンコ11.6%、ボイコ11.5%、ポロシェンコ9.3%、ゼレンシキー5.6%、リヤシコ5.1%、フリツェンコ4.9%、ヴァカルチューク4.2%、以下略、回答困難34.8%
・議会選挙の投票先
祖国党12.3%、野党プラットフォーム-生活9.8%、人民奉仕党8.1%、ポロシェンコ・ブロック党7.9%、ラディカル党6.2%、野党ブロック党5.3%、国民ポジション党4.8%、以下略、回答困難29.8%
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回答困難を除いて再計算すると、ティモシェンコ17.8%、ボイコ17.6%、ポロシェンコ14.3% となる。調査機関が異なり厳密な比較はできないが「アゾフ海効果あり」と言えよう。ロシア軍のがんばりとトモスとお友達(オリガルヒや地方ボス)の奮闘で逆転もあるか?
posted by 藤森信吉 at 21:06| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月24日

大統領選挙決選投票はティモシェンコvsボイコ?

 社会調査センター「ソフィア」によると、大統領選挙における支持率の1位はティモシェンコ、2位はボイコだった。
・社会調査センター「ソフィア」による調査、2018年11月18-22日、ウクライナ全土1204名
・ウクライナは正しい/正しくない方向に進んでいると思うか
 正しい方向に進んでいる2.0%、どちらかというと正しい13.2%、どちらかというと正しくない方向37.4%、全く正しくない39.7%、回答困難7.7%
・大統領の仕事ぶりを評価するか
 評価する1.9%、どちらかというと評価13.3%、どちらかというと評価しない32.4%、全く評価しない48.1%、回答困難4.3%
・大統領選挙での投票先(投票に参加する層のみ)
 ティモシェンコ16.2%、ボイコ14.1%、ポロシェンコ8.2%、ゼレンシキー7.9%、フリツェンコ7.2%、ヴァカルチューク5.8%、リヤシコ5.4%
・議会選挙での投票先
  祖国15.1%、野党ブロック-生活14.4%、ポロシェンコブロック7.1%、人民奉仕党6.9%、国民ポジション党5.6%、ラディカル党5.2%、自助党4.1%
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先の分党騒ぎで、ボイコは名前を売った形に。というか、「ソフィア」の世論調査はいつもボイコの支持率が高目に出るような…しかしこの調査でも、現職ポロシェンコはティモシェンコにダブルスコアを付けられています。
 因みにボイコはかつてのウクライナ・エネルギー利権の中心人物で、クチマ元大統領と近いし、かのメドヴェドチュークと選挙ブロックを組んでいたこともある。そしてティモシェンコと20年近くバトル。2005年のRosUkrEnergoを巡る戦いは有名。こうしてみると、ウクライナ政治は20年間、全く動いていないということになる。
posted by 藤森信吉 at 12:56| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月20日

ウクライナ世論の8割「ホロドミールはウクライナ人民に対する虐殺」

 こちらによると、ウクライナ世論の79%は

・2018年10月20-29日、ウクライナ全土2000人、18歳以上を対象
・1932-33年のホルドミールはウクライナ人に対する虐殺と見做す
 ウクライナ全土 79%、 西部92%、中央部83%、南部69%、東部67%
・ホルドミールは誰のせいか 
 スターリン個人47%、ソ連の中央部全体39%、ソ連の懲罰機関(NKVD、GPU)28%、ウクライナ最高指導部23%
・過去10年間で、ホロドミールの加害者に対する裁判を行うべきという案に賛成する率が37%から48%に、大虐殺の被害者およびその家族に対する補償実施のイニシアチブをとるべきが46%から63%に上昇。
・歴史的人物に対する肯定的評価
 フメリニツキー73%、フルシェフスキー68%、マゼッパ53%、ブレジネフ47%、ピョートル1世43%、バンデラ36%、ペトリューラ30%、レーニン26%、ゴルバチョフ25%、スターリン21%
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 ホロドミールと無縁のウクライナ西部(当時はポーランド領)で「ホロドミール=ウクライナ人に対する大虐殺」支持率が非常に高い。ホロドミールの中心地ウクライナ東部も67%なので、十分に高い数字ではあるが。
 しかしフメリニツキーねえ…ユダヤ人虐殺とか、ウクライナをロシアに結びつけた張本人とか、おや、誰か来たようだ。
posted by 藤森信吉 at 22:19| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月03日

ティモシェンコ、支持率トップを快走

 こちらに、最新の政治家支持率が掲載されているので簡単に紹介。

・2018年9月28日-10月13日、ウクライナ全土(被占領地域除く)、13684人、「社会モニタリング」世論調査センター、ウクライナ社会学調査センター、KMIS、レイティング社の共同調査
・大統領選挙での投票先(投票に行かない、回答困難を除く、n=9836)
 ティモシェンコ18.9%、ゼレンシキー10.7%、ポロシェンコ9.9%、フリツェンコ9.9%、ボイコ9.8%、リヤシコ8.0%、ヴァカルチューク7.0%、
ラビノヴィッチ4.9%、サドヴィーイ3.5%、チャヒニボーク3.5%、以下略
・決選投票に以下の二名が進出した場合、どちらに投票するか
1) ティモシェンコ24.8% フリツェンコ26.9%、回答困難16.1%、投票に行かない36.0%
2)ティモシェンコ30.7%、ポロシェンコ15.1%、回答困難14.5%、投票に行かない39.7%
3)ティモシェンコ30.3%、ボイコ16.8%、回答困難16.1%、投票に行かない36.8%
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ティモシェンコの支持率は落ちませんな。こうなると決戦投票進出はほぼ確実で、現職ポロシェンコが二位に食い込めるか、食い込んだところでティモシェンコに決選投票で勝てるのか、ということに。ゼレンシキーとかバカルチュークは出馬する気あるのかね。
posted by 藤森信吉 at 18:23| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月30日

ウクライナ世論、トモスを知らず

 こちらにトモスに関する世論調査結果が掲載されているので簡単に紹介。

・2018年9月8-23日、ウクライナ全土2026人
・トモスを知っているのか、知っているとすればいつ知ったか
 昔から知っている4.7%、近年知った13.7%、知っているがいつからかは分からない10.1%、知らない65.2%、回答困難6.3%
 
 ウクライナ西部 43%がトモスを知っている、中央部30%、南部、東部 16%

・どこでトモスを知ったか(知っている、と答えた層から)
 メディア42.3%、宗教活動から19.0%、大統領の発言から17.4%、政治家の発言から15.9%、周囲から11.5%
posted by 藤森信吉 at 14:48| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月24日

ウクライナ世論の1/3「クリミアは戻ってこない」

 こちらに、ウクライナ世論のクリミア観が掲載されているので、簡単に紹介。
・2018年9月16-22日、2019名を対象(クリミア、ドンバス占領地域除く)
・クリミアはどうあるべきか
 ロシアに編入 4.4%、ウクライナに編入 68.9%、アブハジア、南オセチア、沿ドニエストルのような独立国 12.5%、回答困難14.2%
・将来的にクリミアがウクライナ領に戻る可能性は
 近い将来 5.4%、有り得るが遠い将来42.3%、どちらかというと不可能20.1%、完全に不可能15.5%、回答困難16.7%
・クリミアが戻るとすれば、どのような状況が考えられるか
ロシアの政権交代38.8%、国際社会の制裁強化31.6%、ウクライナの水準の向上によりクリミア住民が惹きつけられる31.0%、制裁維持15.9%
ロシア経済の悪化でクリミア自身がウクライナに戻る14.4%、クリミア領への軍事侵攻9.6%、ロシア世論の返還機運7.5%
・「クリミア編入承認」のかわりに「ドンバスからのロシアの撤退」を実現する案について
反対、クリミアはウクライナ領である52.7%、反対、ロシアは侵略政策を続けるから13.1%、補償金を支払うなら賛成5.2%、クリミアの代償で平和がもたらされるなら合意すべき10.8%
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2016年の調査と比べると、かなり現実的になっているようだ。また、例によって地域差がある。クリミアから離れたウクライナ西部の方が楽観的。沖縄現地のことを知らずに論ずる我々みたいなものか。
posted by 藤森信吉 at 15:41| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月26日

ティモシェンコ、相変わらず支持率独走

 レイティング社2018年9月の世論調査によると、ティモシェンコの支持率はトップだった。

・2018年9月10-18日、ウクライナ全土2500人の回答者
・大統領選挙時の投票先
 ティモシェンコ13.2%、ゼレニシキー7.8%、ポロシェンコ6.8%、フリツェンコ6.6%、ボイコ5.7%、ラビノヴィッチ5.4%、リヤシコ5.2%、バカルチューク5.0%、投票不参加12.6%、回答困難17.0%
・反対率(anti-rating)
 ポロシェンコ50.0%、リヤシコ26.0%、ティモシェンコ25.8%、ヤツェニューク25.5%、ボイコ23.6%
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投票不参加と回答困難を除いて再計算すると、ティモシェンコの支持率は19%くらいでほぼ安定。しかもウクライナ全域で一定以上の支持率。ポロシェンコ支持率は微増、セレニシキーは立候補しないだろうから、事実上の2位ということになるが、ダブルスコアは変わらず。反対率の高さや、ティモシェンコ党の人気の高さ、ポロシェンコ連合党の支持率の低さを考えると、あらゆる巻き返し策が予想される。ところでYESの動画をぼんやり眺めていたのだが、ポロシェンコ、ヤツェニュークだけでなく、フリツェンコも英語使用してますな。ティモシェンコは横のネメリアが逐次通訳。
posted by 藤森信吉 at 20:30| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月01日

大統領選挙はポロシェンコ・ティモシェンコの一騎打ちか

 SOCISセンターの世論調査結果が公表されたので簡単に紹介。
 2018年4月19-25日、3000人の回答者。

・大統領選挙での投票先
ティモシェンコ10.4%、ポロシェンコ9.2%、フリツェンコ9.0%、バカルチュク8.1%、ボイコ7.6%、リヤシコ5.7%、ラビノヴィッチ5.4%、サドヴィイ2.7%、チャヒニボク1.5%、回答困難・分からない 23.5%
・過去4年間で大統領が行った最も重要なことは
EUとのビザなし渡航40.8%、国防強化28.0%、ウクライナ文化・言語の支持14.3%、東部内戦の局地化13.4%、地方分権11.8%、対ロ経済依存の解消9.7%、ウクライナ外交の成果8.5%、所得の電子申請8.3%、何もない30.1%
・同最も不成功なことは
東部紛争の未解決67.4%、生活水準の低下58.4%、国外移民の増加50.0%、IMFへの従属24.2%、改革の不在22.6%、人事政策の失敗20.1%、投資環境の悪化・汚職11.5% 
・EU加盟の国民投票があった場合
賛成61.0%、反対22.7%、不参加7.3%、回答困難9.0%
・NATO
賛成44.8%、反対35.1%、不参加7.5%、回答困難12.6%
・ウクライナの発展の路は
EU諸国との統合40.0%、ロシア・CIS諸国との友好関係10.2%、自力45.4%、回答困難4.4%
・独立ウクライナ正教会を求めるトモスについて
支持する31.7%、モスクワ主教座と協働すべき7.4%、不支持20.6%、関心なし21.5%、回答困難18.8%
・大規模な抗議行動(新しいマイダン)について
支持しない63.4%、支持するが参加しない20.3%、参加の用意あり9.7%、回答困難6.6%
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 ティモシェンコとポロシェンコはかれこれ20年前から対立していて、ウクライナ政界の深刻な人材不足が伺える。
この状況だと、バカルチュクをどこかの勢力か担いだら、サクッと当選しそうだ。
posted by 藤森信吉 at 12:04| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする