2018年08月16日

ロシア軍、沿ドニエストルで軍事演習を強行

 モルドヴァ政府は、ドニエストル川左岸の安全保障地帯における無許可軍事演習に懸念を表明した。
 以下、合同平和維持軍(JCC)モルドヴァ代表部の声明の沙訳。
 モルドヴァ8月14日朝にドニエストル川左岸で登録ナンバーがないBTR70や軍事トラックが終結し、ドニエストル河口でエンジン音が聞き取れる程であった。 
 平和維持軍司令は域内への進入を、所属不明の人員により阻止された。沿ドニエストルのロシア軍部隊の軍事パトロールは、合同平和維持軍(JCC)の許可なしに行われたことは指摘せねばならない。また、同様のロシア軍部隊による安全保障地帯での行動は、挑発行為とみなされ、安全保障地帯メカニズムと平和維持活動実施を支えるメカニズムを侵害し、JCCの一員としての義務を果たさず、JCCの主要合意文書を完全に無視している。
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2018年08月03日

ロシア、モルドヴァにも敗訴

 7月半ばのニュースだが、備忘録として。
こちらによると、ヨーロッパ人権裁判所はロシアに対し、モルドヴァ農民に対する補償を命じた。
 モルドヴァの1646名および3企業は、ドニプロ左岸沿ドニエストル内の自らの土地へのアクセスを拒否されたとして訴えていたが、人権裁は、アクセス拒否は財産権の侵害であり、また「沿ドニエストルはロシアの軍事・財政的援助なしには存続しない」としてロシア政権が損害に対する責任を負う、とした。補償額は事業規模や損失に依存するが、1500ユーロから5万ユーロに及ぶ。また、訴訟費用2万ユーロもロシア側に科せられる。
 一方、こちらによると、モルドヴァ・沿ドニエストル間の合意に基づき、8月1日から、ドゥベサリ地区にある6500haの農地のうち、5200ha分のアクセスが開始された。モルドヴァ法では、同土地は右岸農民の土地であるのに対し、沿ドニエストル側は所有権を認めず賃貸である、としている。
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2018年08月02日

沿ドニエストルへの仕送り額、記録更新

 こちらによると、自然人の沿ドニエストルへの送金額は2018年6月に807万ドルにたっし、記録的な数字となった。2018年上半期で自然人の銀行口座開設外の送金額は4510万ドルに達し、2017年の6カ月間と比べ1000万ドル(28.5%増)だった。
 国別では、CIS諸国から71%(3210万ドル)でロシアのみで66.3%を示している。次いでイスラエル(6.6%)、アメリカ(4.2%)、イタリア(1.3%)、ドイツ(1.2%)と続く。通貨別では、米ドル(60.6%、マイナス1ポイント)、ロシア・ルーブリ(25.6%、マイナス2.6ポイント)、ユーロ(13.7%、3.5ポイント増)だった。
 また、沿ドニエストルからの電子送金額は上半期に1380万ドルで内6月は207万ドルだった。送金の受取人は、ロシア910万ドル(66.2%)、ウクライナ(14.7%)、トルコ(4.3%)、イスラエル(1.6%)、中国(1.3%)だった。
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沿ドニエストル、ウクライナ屑鉄輸出の7割を占める

 こちらによると、沿ドニエストルは依然としてウクライナ最大の屑鉄輸入国である。
 ウクライナ側のモルドヴァ冶金工場(MMZ)に対する制裁導入にも関わらず、ウクライナの屑鉄輸出額は上半期に前年同期比3.2倍の8910万ドルに達した。71.8%はモルドヴァ、26.8%はトルコに、0.9%はオランダに向けられた。ウクライナは5月に、MMZに対する制裁を科していた。
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2018年07月21日

沿ドニエストルの有権者は41万人

 こちらによると、2018年7月1日現在の沿ドニエストルの有権者数は41万4162人だった。
 中央選挙管理委員会によると一年半前に比べ1200人増加している。これは、移出人口が増加せず、他方で成人人口も増えていない結果である。今年度、沿ドニエストルでは、9地区で地方議会選挙が行われ、9月にはロシア下院選の投票が行われる。
 一方、こちらによると、中央選管の2017年1月1日時点のデータでは有権者数は41万9589人と記されており、有権者数は5427名減ということなる。2015年時点で沿ドニエストルには47万5700人が居住しており、2004年比で7万9700人減(マイナス14.3%)となっている。2017年末時点では46万9千人が居住している。

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 未承認国家は公称人口を盛る傾向にあるのだが、これは酷いw (私が見つけたのではなく、モルドヴァのメディアが突っ込み) 。あと、人口47万人、有権者41.5万人という、未成年者がほとんどいない人口構成もすごい。出稼ぎ国家なので実際の数字は誰も把握できないのだが、未成年人口から見て実人口30万人あたりが現実的な数字ではないだろうか。

posted by 藤森信吉 at 12:51| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月19日

ドドン、沿ドニエストル問題について語る

 プーチン大統領がコザークを対モルドヴァ通商発展問題ロシア大統領特別代表に任命したことに関連し、こちらにドドン・モルドヴァ大統領の反応がまとめられているので簡単に紹介。

 近日中にモルドヴァ・ウクライナ通商経済協力問題政府間委員会の共同議長にドミトリー・パトルシェフ・ロシア農相が任命される予定である。秋にはコザーク氏とともに両名がモルドヴァを訪問することになる、とドドン大統領はモスクワ訪問時に明らかにした。

・コザークの特別代表任命について
 第一に、沿ドニエストル担当、ではなくモルドヴァ担当、というのが重要である。これは沿ドニエストルがモルドヴァとは別と見なされていないことを意味する。我々は一つの国である。

・ロシアやプーチン大統領との対話について
 残念ながらモルドヴァ内閣はロシアとの対話がお望みでないようだ。しかし対話は必要だ。コザーク氏をモルドヴァに招待し、両国の政府間委員会共同議長も参加し、今後の発展を協議する。ドドン大統領とプーチン大統領間の対話のみに基いて近年関係が進んでいる、というのは正しくない。

・コザーク・プランについて
 2003年は我々が沿ドニエストル問題の解決の機会を失った年である。本モデルは依然として現実的だろうか。多くが変わってしまっている。しかし、我々は他所で立案されたモデルを受け入れるべきではなく、キシナウで、チラスポリの合意の下で作られ、そして5+2に提出される計画でなければならない。三段階からなる。第一に政権内(大統領・内閣・議会)とキシナウの社会でコンセンサスを得る。第二にチアスポリ側と協議する。そしてモデルが採用され、第三段階として5+2フォーマットで協議される。モデルはロシア、アメリカ、EUで作られるものではなく、国内でのみ作られる。

・民主党のPR作戦、将来の内閣について
 最近の国連、OSCE議会アンサンブル、そしてNATOの宣言(沿ドニエストルからロシア部隊の撤退)は沿ドニエストル関係や5+2フォーマットの良化をもたらされない。これは与党のPR作戦であり、具体的な影響を得られることはない。モルドヴァの来る議会選挙では、親モルドヴァの議会多数派が誕生するであろう。親EUでも親ロシアでも親NATOでも親ユーラシア同盟でもない。



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 ワールドカップで盛り上がっている最中の14日にドドンはモスクワでプーチンと会談したようですな。 ドニエストルにおけるロシアの平和維持軍やユーラシア経済同盟を絶賛。
posted by 藤森信吉 at 21:44| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月16日

沿ドニエストルの2018年上半期貿易、前年同期比5割増し

 こちらによると、2018年1-6月の沿ドニエストルの貿易額は前年同期比52.76%だった。
 同国通関委員会のデータによると、輸出額は70.1%増の3億5090万ドル、輸入額は44.3%増の6億1660万ドル(内2860万ドルは自然人による商品・自動車の輸入)であった。
 主要輸出品は鉄鋼で1億6610万ドル(前年同期比2.4倍)、食品5730万ドル(87.1%増)、電力5380万ドル(18%増)となっている。主要輸入品はエネルギーで2億2020万ドル(36.6%増)、鉄鋼製品(屑鉄)1億3580万ドル(2.4倍)、食品 6580万ドル(8.5%増)となっている。
 輸出入相手国はロシアで2億7260万ドル(輸入2億3660万ドル、輸出3600万ドル)、ウクライナ2億4850万ドル、モルドヴァ1億5030万ドルとなっている。
 なお、通関委員会の統計方法が年始から変更されており、以前の方法で比較すると、貿易額の伸びは52.7%ではなく38.2%となる。
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統計の取り方を変更して成長を演出・・・どこかで聞いたような・・・・
posted by 藤森信吉 at 11:58| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月14日

コザーク、対モルドヴァ大統領特別代表に任命される

 こちらの大統領令によると、ドミトリー・コザーク副首相が対モルドヴァ通商発展問題ロシア大統領特別代表に任命された。
 コザークを沿ドニエストル問題特別代表に任命した大統領令(2012年3月21日付および8月2日付)の失効も併せて発表された。
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 沿ドニエストル問題はロゴージン副首相、対モルドヴァはコザーク副首相、とプーチンは大物を投入。コザークはドンバスの人民共和国の行政を指揮しているという説もあるが。
ラベル:モルドヴァ
posted by 藤森信吉 at 12:01| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月07日

沿ドニエストルの平均月給は255ドル

 沿ドニエストル経済発展省の「2018年1-5月社会経済発展報告書」によると、沿ドニエストルの平均月給は年始から9.3%増の4185沿ドニエストルルーブリ(255ドル)となった。
 6月1日現在で、沿ドニエストル内には8万8千の就業口があり、工業に2万3500人、教育機関2万500人、保健1万700人が就業している。月給が高い職種は銀行部門で8143ルーブリ、次いで通信、工業、となっている。



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ウクライナ最貧州より平均月給が高いのでは。
posted by 藤森信吉 at 15:46| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月06日

EU、モルドヴァを大批判

 こちらによると、欧州議会は、モルドヴァ司法の乗っ取りを批判する決議を採択した。
 首都キシナウの市長選挙で反汚職候補アンドレ・ナスターゼの当選を6月19日に最高裁が無効としたことに伴い、1万人の抗議デモが発生、ナスターゼ氏は、司法の決定はプラハトニュークの影響によるものと批判している。
 欧州議会の決議は「最高裁の決定は政治的な影響によるものであり、ステイト・キャプチャーの典型例であり、モルドヴァの制度の深刻な危機である。モルドヴァ当局に有権者の意思の尊重と司法改革を求める。経済的政治的権力が限られたグループに握られており、法の支配、民主主義基準、人権尊重が悪化していることに懸念する」と述べている。
 また、EUは既にモルドヴァのマクロ財政援助(1億€)の供出を凍結しており、選挙の無効決定は援助の条件である「民主主義と法の支配の尊重」に反している、としている。
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 出ました! プラハトニューク。沿ドニエストルにシェリフ社、モルドヴァにはプラハトニューク。
ヨーロッパとしては、清々しいまでの親ロシア派ドドン大統領は嫌だが、かといって膿の源泉であるプラハトニューク率いる親欧州勢力も困る、というジレンマに立たされている。
ラベル:モルドヴァ
posted by 藤森信吉 at 12:39| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする