2017年08月22日

Westinghouse社のシェア、上昇

 こちらによると、2017年1-6月期、ウクライナは2億1280万7900ドル相当の核燃料を輸入した。
 内ロシアTVEL製が1.3億ドル(61%)、スウェーデンWestinghouse製が8273万ドル(39%)であった。
Westinghouse Electric Company社によると、同社は2017年から2020年にわたり、毎年核燃料集合体を6器ずつ納入予定である。
2016年、ウクライナは5.488096億ドルの核燃料を輸入し、内ロシア製は3.86782億ドル、スウェーデン製は1.62276億ドルであった。
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ウクライナ政府が推進する対ロ・エネルギー依存の解消がついに核燃料にも波及。かつては独占状態にあったTVELのシェアがジワジワと減らされている。というか、天然ガスだけが例外で、実はウクライナ・ロシア両国はエネルギー問題で揉めていないんだよね。核燃料も、マイダン直後の治安悪化時を除けば、計画通りにロシアから納入されている。
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2017年08月19日

アフメトフ、エネルゴ株を買い増し

 こちらによると、SKM社はザヒドエネルホとキエフエネルホの株式の落札に成功した。
 SKM社の子会社オルネックス社は、ウクライナ国有財産基金が所有するザヒドエネルホの株式25%およびキエフエネルホの株式25%の落札に成功した。落札価格はそれぞれ4億1716万フリブナおよび7億5963万フリブナであった。
 同社は16日にもドネツィクオブルエネルホの株式25%を1億4381万フリブナで落札している。
SKM社の株式100%はアフメトフが所有している。
 これまで、アフメトフ氏はDTEK社およびその他関連企業を通じて、ザヒドエネルホ株の70.91%、キエフエネルホの72.39%、ドネツィクオブルエネルホの71.5%を所有していた。
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 エネルホ(電力供給会社、傘下に発電所)の株式を買い増しして、誰かに支配株率(25%)を持たれるのを防ぐ作戦。ドンバスは死んでもアフメトフは未だ死なず。
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2017年08月15日

コークス生産激減

 こちらによると、1-7月期のコークス生産は前年同期比でマイナス21.4%だった。
 コークス企業合同ウクルコークスによると、冶金産業は生産を増やしており、ドニプロ・金属コンビナート(DMK)は操業を再開したため、コークス需要が高まっている。アブジイフカ・コークス工場は最大稼働体制に入り、ユーラス・ユジコークスも同様に生産を増やしている。
 他方で石炭については十分でなく、アメリカ、ロシアから輸入し、一部はカザフスタンからもたらされている。ウクライナ炭と輸入炭の比率は26-28% 対 74-72%である。
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 ウクライナ支配領域のコークス工場が生産を落としているのは、人民共和国炭が入らなくなったせいだが、それに加えて鉄鋼需要が低迷していたため、とも読める。
こちらに表が出ているが、"Алчевсккокс"(ウクライナ側の立地)が生産量をやたらに落としている。人民共和国側に立地しているコークス工場も悉く生産量を落としているところを見ると、2017年3月からのドンバス経済封鎖はどちらも幸せにしていないようだ。
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2017年08月11日

ウクライナ政府委員会、「2035年までのエネルギー戦略」を承認

 こちらによると、経済・財政・立法問題政府委員会は「2035年までのウクライナ・エネルギー戦略」を承認した。
 本戦略は、今後、内閣で審議される。ウクライナ・エネルギー石炭省は6月に「2035年までのウクライナ・エネルギー戦略計画『安全保障・効率・競争』」を承認していた。策定者によると、ウクライナは、ガスインフラをヨーロッパと統合し、中欧の供給安保システムに組み入れられる必要がある、としている。また、ウクライナは、ガス輸送の受け取り・受け渡しを西部国境から東部へ転換しなければならず、ウクライナ・EU・ロシアの三者協議によって達成される、2019年後にロシア・ガスの輸送地位を維持できるかは不明である、としている。
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全文はこちら(未読)
http://mpe.kmu.gov.ua/minugol/doccatalog/document?id=245213112
posted by 藤森信吉 at 19:29| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月08日

ナフトガス社、ガスプロムへの請求額を上乗せ

 こちらによると、ナフトガス・ウクライナ社は、ストックホルム仲裁におけるガスプロムへの輸送契約に関する提訴で50億ドルを上乗せした。
 5チャンネルとのインタビューにおいて、ヴィトレンコ商業局長は、「輸送契約に関する提訴でガスプロムは我々に700万ドル程度を要求しているが、我々は130億ドルに50億ドルを上乗せした」と述べた。
 ナフトガスとガスプロムは、ロシア天然ガスの供給価格とガス輸送の2大問題をめぐって係争している。ナフトガスのガスプロムへの請求額は合計で425億ドル、他方ガスプロムのナフトガスへの請求額は471億ドルとなっている。5月31日にはロシアガスのウクライナ供給に関する決定が出されていた。
 ヴィトレンコ氏は、ガスプロムが将来的にウクライナ経由のガス輸送を行わない場合、ウクライナのガス輸送システムはウクライナ産天然ガスの輸出用に用いられることになると述べた。最新技術により、ウクライナは自給を満たすだけでなく、輸出に乗り出すこともできるという。
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 ロシア側は提訴取り下げが今後の輸送契約の前提、と言ってましたが、それに対するウクライナ側の回答か。
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2017年08月04日

ガスプロム、OPAL利用を加速

 こちらによると、ガスプロムはOPAL経由の輸送を増加させ、ウクライナ経由の輸送量を減少させている。
 8月2日、半年間の禁止期間を経て、ガスプロムは再びOPALの輸送量の40%アクセス権を回復し、OPALのオペレーターGastransport社のデータによると、5600万m3から7150万m3/日に増加させた。他方、スロヴァキアのパイプライン・オペレーター企業Eustream社のデータによると、「ベリケ・カプシャヌィ」経由のロシア・ガスの輸送量は8月3日時点で、1億6100万m3から1億4760万m3/日に低下したが、後に1億5510万m3に回復した、と発表した。
 ガスプロムにとってOPALの120億m3/年の輸送量は、2016年にウクライナ経由で輸送した量の20%に相当する。昨年度のナフトガス社の輸送料収入を20億ドル強とすると、ナフトガス社は約4億ドルを失うことになる。
 専門家によると、ノルドストリーム経由の輸送はガスプロムにとって非常に有利であり、近日中にOPALを最大まで利用することになり、このことは、供給者のみならず末端消費者にとってもリスクを減らすことになる。一方、「ノルドストリーム2の建設は、ウクライナ経由のガス輸送の終焉を意味する訳ではない、キエフ側が競争力ある輸送料を提示し、ガスプロムへの無意味な裁判を含む輸送リスクを低下させれば、ウクライナ領経由の輸送は維持されるであろう」とロシア外務省のフェドロヴァ氏は述べた。


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2017年07月27日

ドネツク人民共和国への電力カット実施

こちらによると、26日、Ukrenergo社は債務累積を理由にドネツィク州占領地域への電力供給を停止した。
 コヴァリチュークUkrenergo社長代行は、占領地域内の電力自給について、「ルハンシク州占領地域ではルガンスク火力発電所がカバーするのは域内需要の50-55%、ドネツィク州占領地域の火力発電所は50.7%である」と伝えた。今日、電力カットを実施したことについては、3月から進められており、ルハンシク州では先んじて5月には停止作業が完了した。ドネツィク州では、消費者の一部が占領地域側の電力を受けていたため、作業が難航した、と述べた。また、ドンバス占領地域の電力供給については、ルガンスク(人民共和国)は、事実上100%、500KVラインを通じてロシアのシャフトゥイ変電所からパベーダ変電所へ供給されている、ドネツク(人民共和国)はロシアのルストフ州から伸びる220KVラインおよび域内2つの火力発電所によって需要を全てカバーしている、したがってウクライナ側で発電された電力を必要としない、とした。
posted by 藤森信吉 at 11:33| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月24日

ウクライナ、電力輸出好調

 こちらによると、上半期のウクライナの電力輸出量は前年同期比44.5%増であった。
 前年同期比9億7480万kWh増の31億6370万kWhで、うちハンガリー、スロヴァキア、ルーマニア向けが21.3%増の18.5億kWh、ポーランド向けが6.3%減の6.2億kWh、モルドヴァ向けが6.951億kWh(前年同期は370万kWh)となった。対ロシア・ベラルーシ輸出はなかった。
 他方、ウクライナは2017年1-6月期に2620万kWhを輸入しており、うちロシアが2560万kWh、ベラルーシ60万kWhであった。
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2017年07月21日

ロシア天然ガス絶ち600日突破

 こちらによると、ロシアからの天然ガス輸入停止から600日が経過した。
 ナフトガス・ウクライナ社は、2015年11月26日以来、ガスプロムとの契約による天然ガスを輸入しておらず、専ら西部国境経由で輸入している。2017年1-6月期、ウクライナは前年同期比2.3倍の69億6120万m3のガスを輸入しており、内スロヴァキア経由で56億m3、ハンガリー経由で7.4億m3、ポーランド経由で5.8億m3だった。
posted by 藤森信吉 at 10:42| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月14日

ノルド2の代替案をEUに提起

こちらによると、ウクライナはEUにノルドストリーム2の代替案を提示した。
 エリセーエフ・大統領府長官は テレビ局「5チャンネル」とのインタビューにおいて、「ノルドストリーム2は許容しがたいという立場を伝えてある。EU側は我々の事象を理解しており、協議を続けている。というのは
我々の同意なしにはこの計画は進まないからだ。ノルドストリームを批判し、ブロックするにとどまらず、我々は、ウクライナのガス輸送システムを基礎とした国際コンソーシアムを創設する案を提起している」と述べた。
 また、ヨーロッパ側は、「EUおよびウクライナの安全保障の向上のためのウクライナ・ガス輸送システムの展望」についての国際コンファレンスを2018年に開催する大統領案を支持しており、我々の提案に耳を傾けてくれるであろう、と述べた。
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 天然ガス輸送の国際コンソーシアムって15年前から言い続けてますな。2002年6月にプーチンとクチマとシュレイダーが調印。これが早期実現していれば、もう少しマシな世界になっていたような気がしてならない。
posted by 藤森信吉 at 13:20| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする