2018年10月16日

キエフ市、15日から暖房シーズン入り

 こちらによると、15日からキエフ市は暖房シーズンに入る。
 キエフ市行政府は、天気予報および次週の気温低下を考慮して15日から暖房シーズン入りする決定を行った。集中暖房網は2900kmに及ぶため、数日前から準備をする必要がある。
 数か月にわたり不通だったお湯の供給も再開される。熱供給センター6号炉に天然ガスが供給された。キエフ副市長は「キエフ熱供給エネルゴ」は、ガス特別価格で天然ガスを受領する契約を結んだ。3、4日以内にお湯が再開される」と述べた。また、天然ガス供給に際しては、ナフトガス社は、債務のうち、24億フリブナに達する延滞・利息金を帳消しにする和解を結んだことも明らかにされた。
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ガス特別価格は18日に引き上げられる可能性があり、そうなると、再び熱供給公社の債務が累積してガス止められそうなのですが。集中暖房型の地域熱供給システムは、「エネルギーは、各戸が個別に消費するより、地域全体でまとめて使ったほうがムダがありません」と謳われているが、配管の放熱とか考えると、本当はどうなのだろうか。
posted by 藤森信吉 at 15:10| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月12日

ナフトガス、ガスプロムに延滞利息の徴収を通知

 こちらによると、ナフトガス・ウクライナ社はロシア・ガスプロム社に対し、前払いガス輸送料から債務を差し引く通告を行った。
 ナフトガス・ウクライナ社によると、2017年12月22日付ストックホルム裁定は、ガス価格フォーミュラの見直しを規定しており、このことは同時にガス輸送料の引き下げにつながっている。一方でガスプロム社はストックホルム裁定に従わず、2018年において、ストックホルム裁定に基づくナフトガス社設定の輸送料よりも高い料金で入金を続けている。そのため、8月に余分に支払われた900万ドルをガスプロム債務と相殺した、とナフトガス社は発表した。 
 2018年2月28日付ストックホルム裁定でガスプロム社はナフトガス社に対し25億6000万ドルの支払い義務を負ったが、ガスプロムは支払いを拒否しており、利息が1億ドルに達している。
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 ガスプロムの在外資産の差し押さえで回収するかと思ったのだが、まずは穏当なところから回収するようだ。ガスプロムが律儀にもw古いガス輸送料金体系で入金していたとは初耳。
posted by 藤森信吉 at 01:41| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月08日

ウクライナ上9か月石油輸入統計

 こちらにウクライナの上9か月原油製品輸出入統計が掲載されているので簡単に紹介。
・輸入量571万5950トン(前年同期比1.5%増) 輸入額38億4497万5千ドル(同33.1%増
 内、輸入額の国別シェアはベラルーシ41.19%、ロシア36.45%、リトアニア9.78%、その他

・輸出量 31万1290トン(1億7853万3千ドル)
 輸出額の国別シェアは、ラトヴィア、リトアニア、ギリシャ
 
また、こちらにウクライナの上9か月原油輸入統計が掲載されているので簡単に紹介。
・輸入量56万9081トン(前年同期比マイナス25%) 輸入額3億1760万ドル(同マイナス0.4%)
 内、輸入額の国別シェアはアゼルバイジャン3億ドル、アルジェリア、イラン、その他
 原油輸出は記録されなかった。
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石油製品の輸入量が増えれば、当然、原油輸入量は減る。石油製品におけるロシアのシェアがいつの間にか戻ってきたようだ。おかしい、ロシアは侵略国だったはずだか、お友達とかご本人が輸入に介在しているのだろうか。
 注目すべきはアゼルバイジャン原油がついにトップに躍り出たこと。現代の「万里の長城」か「戦艦大和」か、と言われたオデッサ・ブロディ・原油パイプラインがこんな形で役に立つとは(とはいえ、稼働率は1割以下)。
↓10年以上前に書いた拙稿
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjce2006/43/2/43_2_51/_pdf/-char/ja
posted by 藤森信吉 at 19:12| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月01日

ガス料金値上げ、微延長

 こちらによると、ウクライナ閣僚会議は、住民向けおよび熱供給公社向けガス料金の特別値引きを10月18日まで延長した。
 首相報道官は、特別義務価格(PSO)は10月18日まで延長される、然るべき決定が28日に政府会議で採択された、と述べた。
2017年3月22日付閣僚会議決議は、特別義務価格は2018年4月1日まで、としていたが、5月末、7月末、8月末、9月末、と延長を重ねてきた。
ウクライナは、IMFに対し特別義務価格から市場価格への移行を約束していたが、2017年夏・秋に履行を拒否していた。今日、住民向けガス価格はIMFからの財政支援再開の要件となっている。
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ぼやぼやしているうちにガス輸入価格が高騰、選挙も近付き、ますます履行が困難に。中途半端な10月18日とはなんだろうか。暖房シーズン突入日?
posted by 藤森信吉 at 11:29| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月27日

ナフトガス、さらにガスプロムを訴える

 こちらによると、ナフトガス・ウクライナ社はガスプロム社に対する新たな調停準備に着手した。
 ナフトガス社はストックホルム裁定で確定した新たな価格フォーミュラによるガス発注を2018年3月以降、拒否されていることに対し、補償を求めることにした。ヴィトレンコ商務局長は「我々がヨーロッパ市場で購入する価格と、裁定による価格との差額の補償を求める調停準備に入った」と述べた。その額は現在、1億1000万ドルにたっする。2017年12月、ストックホルム仲裁は、両社間の価格フォーミュラを見直し、ドイツのハプ価格と同等である、と決定していた。ガスプロム社は2018年3月1日にウクライナへの供給を拒否し、ウクライナの前払金を返金していたが、これはストックホルム裁定に反する行為である。
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 ストックホルム裁定はドイツ・ハブ価格準拠でしたか。これもウクライナ側が勝てそう。
posted by 藤森信吉 at 22:00| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月14日

スウェーデン裁、26億ドル執行停止処分を解除

 ヴィトレンコ・ナフトガスウクライナ社商務局長によると、スウェーデンの控訴裁は、ガスプロムがウクライナに対し26億ドルを支払う旨定めた仲裁決定の一時停止を解除した。同氏は、ナフトガス社は今後も執行に努める、としている。
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簡単に経緯をまとめると
2009年1月 ナフトガス・ウクライナ社天然ガス売買および輸送計画調印
2014年 ストックホルム仲裁に双方が調停申請
2017年〜2018年 ガスプロム社はナフトガス社に26億ドルを支払う裁定
2018年6月 スヴェア地区上級裁、仲裁決定を停止
2018年9月 控訴裁、停止を解除←イマココ

 詳細は拙稿を参照!
「ウクライナの対ロシア・ガス戦争の顛末―2009〜2018年―」
http://www.rotobo.or.jp/publication/monthly/m201806.html
posted by 藤森信吉 at 12:16| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月24日

モルドヴァ、ガスプロムとの契約更新に慎重

 こちらによると、モルドヴァ政府は、ウンゲニ・キシナウ・ガスパイプライン完工までガスプロムと契約更新の交渉を行わない姿勢を示した。
 キリル・ガブリッチ・経済インフラ相は「代替のガスが届くことを望んでおり、競争力が生じれば、他者がより安い価格を提示してくる」と述べた。
 ウンゲニ・キシナウ・ガスパイプラインは2018年末に完工予定であったが、投資はまだなされていない。EUの二大銀行-EBRDとEIBは
はモルドヴァ政府と両行が各々4000万ユーロを融資する合意文書を締結し、欧州委員会も1000万ユーロの債務保証枠を提供していた。
 総延長43.2kmのヤッシ・ウンゲニは2014年3月に開通し、2600万ユーロを有した。稼働後、さらにウンゲニ・キシナウの建設が必要となり、これには1億から1億1000万ユーロを有すると概算されている。モルドヴァは沿ドニエストルを含むと30億m3/年 のガスを必要としており、また右岸モルドヴァのみでは12億m3/年である。ガスプロム社はモルドヴァ領経由でバルカン諸国にガスを輸送しており、その量は年平均19-20億m3である。モルドヴァとガスプロムとの現行契約は2019年12月31日に失効する。

posted by 藤森信吉 at 14:06| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月30日

採算がとれる炭鉱は4つだけ

 ウクライナ閣僚会議によると、フロイスマン首相は、ウクライナには国営炭鉱が102あり、うち4炭鉱のみが採算がとれている、と述べた。
 国営炭鉱102のほとんどはATO実施地域内にあり、地域外の炭鉱は33であった。上5か月で国営炭鉱は185万2900トンを産出したが、これは計画のマイナス3.6%、前年同期比のマイナス7.6%であった。他方で産出額は前年同期比30.5%増だった。首相は、ウクライナは石炭増産と輸入減らしが不可欠であり、損益分岐点と生産近代化の導入が不可欠である、とした。炭坑維持のための国家補助は年10億フリブナを超えており、7月半ばにはウクライナ最高会議が遅配支払用に14億フリブナを新たに割り当てる国家予算改正案を承認していた。

posted by 藤森信吉 at 13:27| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月27日

住民向けガス料金の値上げ、延期

 ウクライナ閣僚会議は住民向け天然ガス価格を9月1日まで維持することを決定した。
 目下、ガス価格を輸入価格水準に引き上げることに関しIMFとの交渉が続けられており、それ故、住民向けガス価格の継続を決定した、と政府は発表している。フロイスマン首相は、完全自給が達成されない場合、住民向けガス価格の市場価格への完全な移行は時期尚早であるとの見解を示していた。
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冬が来る前に、そして大統領選挙が近づく前にガス価格を上げておいた方が良い気が・・・・
posted by 藤森信吉 at 12:32| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月22日

原油パイプライン、輸送量微減

 こちらによると、2018年1-6月のウクライナ領経由の原油輸送量は635万8600トンで前年同期比マイナス6.5%だった。
 一方、ウクライナの製油所への輸送量は101万5400トン(プラス7%)だった。
2017年度のウクライナ領経由の原油輸送量は1393万7100トン(前年比0.8%増)で、国内製油所への輸送量は209万6600トン(同1.5倍)だった。国内への輸送量増加は、2017年3月10日からオデッサ・クレメンチュク区分でウクルタットナフタ向けにAzeri Lightが輸送開始されたためである。
posted by 藤森信吉 at 12:41| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする