2017年02月19日

大統領、活動家の鉄道封鎖活動を批判

 こちらによると、大統領は、ドンバス占領地域境界線における鉄道の封鎖差活動は、人民共和国を封鎖しているのではなく、ウクライナそのものを封鎖している、と批判した。
 大統領は、国家安全保障会議上において、「無責任な封鎖活動により、今日、国家のエネルギー安全保障が脅威にされさている、彼らは、ウクライナ鉄鋼業をウクライナ製コークスから、ウクライナの家族をウクライナの暖房から、ウクライナの家屋をウクライナの電灯から、ウクライナ人を労働口から、ウクライナのフリブナを安定から『守護している』」と付け加えた。 
 大統領は、火力発電用石炭の不足により電力問題が生じていること、鉄鋼業界が原材料不足で生産を縮小していること、その結果、年20億ドル相当の損失をもたらし、さらには、国家の不安定と外交・政治的手段を通じたドンバスの再統合政策を損なっている、と指摘した。
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 ウクライナ政府は、占領地域との間の物流制限を2015年6月から導入しているが、大統領が言及しているのは、以前に紹介した、一部政治家・活動家が行っている鉄道が運搬する石炭輸送の封鎖活動。大規模停電を引き起こしかねない「愛国行為」に対し、さすがに大統領も堪忍袋の緒が切れたといったところか。愛国有罪。
posted by 藤森信吉 at 09:25| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月18日

アフガニスタン撤退28周年

 こちらによると、ポロシェンコ大統領は、「他国領における軍事行動参加記念日」において、アフガニスタン戦死者へ花を手向けた。
大統領は、「アフガニスタン戦争で16万人のウクライナ人が参加し、残念なことに多くが命を落とした。
彼ら戦争に参加した世代は、ウクライナ国家の発展に積極的に参加してきた。尊厳革命時にアフガニスタン従軍者が発した言葉、彼らの経験は、今日、ウクライナ独立・領土保全のためのロシアとの闘いの勝利の要となっている」と述べた。
また、こちらによると、ウクライナ人16万人が参加し、3300人が死亡、8千人が傷痍軍人として帰国した。今日、アフガニスタン従軍者の内、129名がウクライナ軍に、180名が国境警備隊、13名が国家親衛隊に所属している。アフガニスタン従軍者の中には、ウクライナ英雄であるマイダン自警団「アフガン」百人隊長オレーグ・ミフニューク氏がいる。
 因みに、こちらによると、10年余りの戦争期間中、60万人中1万2500人がモルドヴァ人であり、300人が死亡。
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ウクライナの各都市には、アフガン従軍記念のモニュメントがあるが、墓標を見ると、20歳ちょっとがほとんどで心が痛む。
 しかし、アフガニスタン戦争までマイダンにつなげられるとは。「歴史とは現在と過去との絶え間ない対話である」とはよく言ったものだ。
posted by 藤森信吉 at 09:32| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月17日

闇経済の割合、低下

 ウクライナ経済発展商業省によると、闇経済の対GDP比は35%に低下した。
 2016年1-9月期の闇経済の水準は、公式GDPの35%に匹敵し、これは前年同期比で5ポイント減であった。非闇経済化の理由としては
・マクロ経済の安定(インフレ率の低下、為替レートの安定)
・規制緩和および行政の効率化によるビジネス環境の改善
・経済関係の復興や新しい経済関係の形成
・統一社会保障税の低減による労働市場の規則化
が挙げられている。この結果、ロシアによる禁輸・トランジット封鎖のネガティブな要素を克服している。
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2017年02月16日

2016年ウクライナ貿易統計

ウクライナ国家統計局が2016年貿易統計を公開したので、簡単に紹介。
・2016年貿易統計(商品)
・輸出額363億6280万ドル(前年比マイナス4.6%) 輸入額392億4860万ドル(プラス4.6%) 28億8580万ドルの貿易赤字
・輸出先 EU諸国 37.1%  対CIS諸国16.6%  対ロシア 9.9%
・輸入先 EU諸国 43.7% 対CIS諸国 21.8% 対ロシア13.1%

・商品構成
輸出 鉄製品 19.9% 穀物 16.7% 機械電気設備 10.0% ミネラル製品 7.5% 食料製品6.7% 
輸入 ミネラル製品21.6%(エネルギー 20.0%)、機械電気設備 20.1%
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 対CIS(対ロシア)貿易額が激減する一方で対EU貿易は額自体も伸びている。EU万歳路線に事実が追い付いてきたようだ。というか、ロシアが強いているだけですが。
 輸出額で見ると、鉄と穀物が二大輸出品というのは変わらないようだ。機械電気設備は原子炉が輸出入ともに大きな額を占めている。
 部と類をごちゃまぜにしているので、引用される場合はオリジナルに当たってください。
posted by 藤森信吉 at 12:28| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月15日

キエフは97位

こちらによると、QS世界学生都市ランキングでキエフ市は世界97位だった。
 キエフ市は物価安(Affordability rank)と、ウクライナ内のトップ2大学(キエフ工科大、シェフチェンコ名称キエフ大)が存在することが評価された一方で、日常生活でウクライナ語が必要である、と付記されている。
 ランキング一位はモントリオール、二位パリ、三位ロンドン、四位ソウル、と続いて七位東京。十七位に京都・大阪・神戸、三十九位にモスクワ、七十八位のサンクト、九十一位トムスク、九十三位にノヴォシビリスク、九十四位タンペレ、九十六位にヴィリニュス。
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 フリブナ安で何とかランクイン、ということに(ロシアの大学も同様だが)。分野によりけりだが、ハリキフ(おそらく治安で減点)とかリヴィウの方が良さそうな気がする。
posted by 藤森信吉 at 18:17| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ホワイトハウス「ロシアはウクライナにクリミアを還せ」

 スパイサー・ホワイトハウス報道官は「大統領はロシア政府がウクライナにおける暴力を差し控え、クリミアをウクライナに還すことを期待している」と述べた。
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 面倒なので、該当箇所のコピペ。フリン補佐官クビに言及した後、「でもロシアにはビシッと言ってますから」と言わんばかりにウクライナ問題にも言及。アメリカ国内のあちこちから突かれて、トランプの対ロ外交の幅はかなり狭められてしまいました。さて、クレムリンはここまで予測できましたか。
He continues to raise the issue of Crimea, which the previous administration had allowed to be seized by Russia. His Ambassador to the United Nations, Nikki Haley, stood before the U.N. Security Council on her first day and strongly denounced the Russian occupation of Crimea. As Ambassador Haley said at the time, the “dire situation in Eastern Ukraine is one that demands clear and strong condemnation of Russian actions.”

President Trump has made it very clear that he expects the Russian government to deescalate violence in the Ukraine and return Crimea.
posted by 藤森信吉 at 14:33| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月13日

ウクライナ、ロシアをWTO提訴

 ウクライナ経済発展商業省によると、ウクライナは、ロシア領トランジット問題についてWTOに専門家グループの設置を求める要望書を送った。
 2016年1月1日にEUとの自由貿易圏が発効以降、ロシアは、ウクライナからカザフスタン、クルグズスタンへの自動車・鉄道輸送を制限しており、カザフ向けの79%、クルグス向けの95%はロシアによって制限もしくは禁止されている。このため、2016年のウクライナの中央アジア/東アジア向け輸出は前年比38.8%で、カザフ・クルグス向けは4億ドルの損害を蒙っている。
posted by 藤森信吉 at 20:06| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月12日

ロシア語放送局、続々摘発

 こちらによると、ウクライナ・テレビ・ラジオ問題国家会議は、ウクライナ語放送の割合を満たさなかったとして、「シャンソン」局に12万6000フリブナの罰金を科した。2016年11月8日のモニターによれば、国家語の割合は21.1%だった。
 この他、Kiss FM(キエフ)やラガンシク、キロボフラード、ドニプロペトロフシク、ハリキフの地方テレビ・ラジオ局が罰金を科せらた。国家会議の委員によると、「ラジオ言語割り当て法」の施行当日に違反が見つけられたという。
 2016年11月、「言語割り当て法(テレビ・ラジオ放送法)」が施行され、ラジオ局は、全曲中、35%以上を国家語で占めねばならなくなった。またEU公式言語が60%以上を占める場合、ウクライナ語の割合は25%以上となる。
 シャンソン局は12月にも、ロシア海軍歌を放送したとして29万4000フリブナの罰金を科せられている。
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ラジオ「シャンソン」はバタ臭いロシア語ポップスばかり流している局のようだ。ネットラジオ(現地のFM放送と同一内容かどうかは不明)で小一時間程聴いてみたが、ウクライナ語歌謡は一曲だけだった。ニュースは何故かウクライナ語、DJはロシア語、ジングルはウクライナ語とロシア語。ウクライナ語の占有率は体感15%くらいか。
posted by 藤森信吉 at 14:17| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月10日

フロイスマン首相「10年間でEU加盟の準備を整える」

 こちらによると、フロイスマン首相は「10年以内にウクライナはEU加盟基準を整える」と発言した。
 フロイスマン首相は、ブリュッセルを訪問し、ウクライナ経済成長に関する会議に出席した。その際に「
経済改革の成果は得られていないが、しかし2017年に経済成長を加速化させ、ウクライナ国民皆が生活が改善された訳を感じ取れるだろう」と述べた。また、ウクライナのEU加盟問題について「我々には宿題が課せられている。一年前に述べたように、10年以内にEU加盟基準に則することができる。しかし、厳しい道のりであろう」とし、行政改革、汚職対策が実行されていることを紹介した。
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ドドン・モルドヴァ大統領の後をなぞるかのように、フロイスマンのブリュッセル訪問。しかし、「近い将来にEU加盟の準備を整える」とは、2002年に当時のクチマ大統領も言ってましたね。
posted by 藤森信吉 at 18:08| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月08日

ウクライナ最高会議、新言語法を審議か

 こちらによると、ウクライナ最高会議に言語法案が登録された。
 休会中に33議員が立案して提出された「国家語法」案は、国内におけるウクライナ言語の排他的使用を謳うもので、全国家機関、地方自治体、幼稚園、学校および高等教育機関において使用が義務化される。また、文化・大衆参加式典、サービス、メディア、出版でもしようが義務化される。この法案は2012年に採択された「国家言語政策の基本法」に代わるものである。
 地域言語としてのロシア語の公的使用を規定する法律を変える可能性がある。
その他、最高会議では、1932-33年の大飢饉の事実を否定したり、あるいはOUNの独立闘争の正統性を否定した場合に対する刑事罰導入法案も提出されている。また、戦勝記念日を5月9日から8日に変更する法案も提出された。
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引用元はRIA NOVOSTIなので、斯様な報道となる。しかし、1989年に採択された国家語法は、実に寛容な法律だった。何しろ「ウクライナ語が唯一の国家語で公用語」と記されているのに、ウクライナ語化が進まなかったからだ。今度の言語法案には、罰金額も盛り込まれているようで、私的および宗教空間以外のロシア語の跋扈は許さない、といったところか。
posted by 藤森信吉 at 21:30| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする