2017年09月15日

ウクライナ版マーシャルプランで50億ユーロゲット

 こちらによると、ウクライナへのマーシャンプランで年50億ユーロがウクライナ経済に投資される可能性がある。
 「ウクライナへのマーシャルプラン」の共同立案者であるクビリュス・元リトアニア首相は「ウクライナおよび東方パートナーシップ諸国への新しいヨーロッパ投資案(ウクライナへのマーシャルプラン)」のプレゼンを行った。その中で、このプランは90年代のリトアニアの経済改革の経験が基礎となっており、「実体部門、インフラ、農業ビジネス、中小企業へのクレジット機構への投資プランであり、適切な改革テンポと社会および政治の意欲を維持する必要がある。リトアニアにとってはEU加盟への展望が意欲の源泉であった」と述べた。
 試算では年50億ユーロの投資で6-8%の経済成長をもたらす。ウクライナ・リトアニア両国の作業グループが案を策定中であり、11月の東方パートナーシップサミットで披露される予定である。
posted by 藤森信吉 at 08:05| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月13日

物議を醸す「教育法」

 ウクライナ最高会議は、5日、教育法を採択した。
 教育法は2027年から12年制を導入し、教員への給与引き上げを承認している。また、教育言語は、国家語であるが、いくつかの分野では英語、もしくはその他のEU諸国言語を加えた多言語教育も行われる。少数民族に属する子供は、国家語とともに母語による教育を受ける権利が保障されている。
 これに対し、モスカリ・ザカルパッチャ州知事は「EU地域言語憲章」やウクライナがモルドヴゥ、ルーマニア、ハンガリーと締結した条約に即していない、と批判した。
 また、ハンガリーおよびルーマニア外務省も本法を批判している。ハンガリー外務省は「ウクライナはハンガリー人が学校や大学において母語で教育を受ける権利を奪っている、幼稚園や小学校のみでしかその権利は残されていない」との声明を出した。
-------
 ロシアかベラルーシがEUに加盟すれば、ロシア語がEU公式言語になるので、ロシア語話者の権利も安泰。
posted by 藤森信吉 at 13:05| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月11日

ポロシェンコ「ウクライナは独自の正教会を持つ権利がある」

 ポロシェンコ大統領は「2017年のウクライナ内外政情勢」と題する議会教書の中で、ウクライナは独自の正教会を持つ権利がある、と主張した。
 大統領は、ウクライナにおける正教会に独立(autocephaly)教会の地位を与える要請書をコンスタンティノープル総主教に送ったことについて、議員に感謝の辞を述べると同時に自らも親書を送ったと述べた。大統領は、「1991年以来の課題であり、ウクライナは独自の正教会を持つ権利があり、それを守る権利がある」と強調した。同時に、ウクライナ自治正教会の承認は、国教の誕生や他の正教会を禁止することを意味しない、とした。「ウクライナ国家は教会と分離しているが、しかし他国が従属する教会組織を用いて地政学的目的を達成しようとしていることに受け身ではいられない」とした。
--------
このへんのお話は松里教授の論文に詳しく書かれているのでご一読をお勧めする。世界宗教は主権国家間の政治とは違う論理で動いており、国が独自の教会を持てる権利なんてものはない。
 ウクライナ正教キエフ主教座を正統化して欲しい、という要請だが、コンスタンティノープルはまあ受け入れないでしょう。しかし、ウクライナ正教モスクワ主教座=クレムリンの手先、と断言していいのかね。
posted by 藤森信吉 at 10:11| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月09日

ウクライナ、またまたデフレ

 ウクライナ統計局によると、8月の消費物価指数(商品およびサービス)は7月比でマイナス0.1%だった。
年始比でプラス8.1%、過去12か月比でプラス16.2%だった。
 食品、非アルコール飲料がマイナス0.6%で、野菜、フルーツ、穀物製品、魚製品が値を下げた。他方で、リンゴ、サーラ(笑)、食肉、乳製品、米、パン、油は値上がりした。
 服、靴は値下がり。公共料金は水道料金の値上がりが響き、0.3%増であった。輸送費は0.8%増で路面輸送費は1.6%増、燃料は0.5%増であった。デフレは2016年7月、8月にも記録している。
posted by 藤森信吉 at 12:51| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月08日

砂糖王国の復活

 こちらによると、ウクライナの砂糖輸出はソ連崩壊後、最高値を記録した。
 砂糖製造者協会ウクルツィクロによると、2016/2017年市場年(9月-8月)、ウクライナの砂糖輸出量は76万9300トン(前年同期比6.8倍)を記録した。ウクライナは国内市場に1万8300トンを供給、その他アゼルバイジャン7800トン、トルコ5200トン、ジョージア2500トン、モルドヴゥ1400トンと続く。
9月1日から新市場年が開始されたが、ウクライナは46工場で精製する計画である。これは前年より4増えている。協会の予測によると、50万が輸出される。
posted by 藤森信吉 at 11:27| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月06日

プーチン、OSCE警備のための国連平和維持軍導入を提案

 ポロシェンコが提案している国連平和維持軍のドンバス展開について、プーチン大統領は、国連平和維持軍がOSCE要員を警備する案を提案した。
プーチン大統領
・国連安保理決議が必要。
・国連平和維持軍は平和維持活動ではなく、OSCE要員の安全を保障するために必要。OSCEの武装ミッションに賛成するが、OSCE自身、要員がいないこと、経験がないことからその案を拒否している。
・他国領土にかかってはいけない
・双方の重火器を撤去した後に決められる問題。重火器撤去は人民共和国との直接コンタクトなしには不可能。

ドネツク人民共和国
・プーチン提案を歓迎。軍・兵器の境界線からの引き離しと、その後の停戦状態の継続をもたらす。
・人民共和国側との合意が必要。

ルガンスク人民共和国
・ウクライナ側が停戦を守り、境界線から部隊と兵器を撤収させた後にこの問題を検討すべき。
-------
ポロシェンコの案のポイントは、ウクライナ・ロシア国境にあったはずだが、いつの間にか、ウクライナ・人民共和国間の停戦ラインのみに話がすり替えられてますな。国連安保理のロシアの拒否権がものをいうし、人民共和国はクレムリンに従属しているので、結局は、ロシア案を飲むか飲まないか、という話に帰結。
posted by 藤森信吉 at 14:57| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月04日

アフメトフは439位

 Bloombergによると、アフメトフは世界439位の資産家にランクされた。
 2017年9月4日時点でのアフメトフの資産額は43.8億ドルで年始から4580万ドル減となった。トップ500内にランクインしたウクライナ人は他にはいない。他方、ロシア人は28名、ジョージア人が1名がランクインしている。
posted by 藤森信吉 at 12:07| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月02日

ロシア国民に対し生態認証パスポート導入

こちらによると、2018年1月1日から、ウクライナにとってリスクとなる国の国民の入国に際し、生態認証パスポートを導入する。
 ポロシェンコ大統領によると、三段階に分かれており、第一段階で、渡航目的を事前に申請し、第二段階として国境において生態認証パスポートもしくはデータを提示、第三段階として滞在住所を登録する。
 大統領は「このやり方は広く普及していると認識している。国が、ロシア側からの軍事的侵略を受けている場合、このやり方は正当化される。これにより、我々は国の安全保障レベルを引き上げる」と述べた。
---------
ネット右翼
posted by 藤森信吉 at 09:29| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月31日

ヴォルカー「アメリカはロシアと個別の交渉しない」

 こちらによると、ヴォルカー・ウクライナ担当米国特別代表は、ロシアと個別の交渉はせず、ミンスク合意の履行を求める、と述べた。
以下、関係個所のみピックアップ。

Q ミンスク合意が今のところ、うまくいってませんが。
ヴォルカー「ウクライナの国境と平和を回復するという点では、合意はうまくいっていないが、ロシアがミンスク合意に関与する限りは、制裁の根拠となる」

Q ミンスクとキエフを訪問し、ロシアやウクライナの政府関係者と会談してきました。ロシア側から「新しいアイデアとアプローチ」について話し合われたと報道されてますが。
ヴォルカー「現状維持はロシア、ウクライナ、ドンバスの人々、誰にも利さないということで合意した。事実、事態は悪化しており、事態を動かす必要がある。また、新しいアイデアについては、安全についてだ。ロシアはロシア語話者の安全を懸念しており、実をいうと、ロシア語話者が危険を蒙っている場所はロシア軍が管理している場所なのだ。従って、ロシア軍以外に安全保障を提供できることが可能であれば、それが良いということになる。

Q アメリカがウクライナや独仏とは個別にロシアと交渉してしまうのではという懸念がありますが。
ヴォルカー「まったくあり得ない。独仏とはロシア側との交渉前に密接に話し合っている。アメリカはノルマンディープロセスを完全に支持しており、それに加わるとかその上部になろうとは思っていない。

Q クリミア問題を凍結する、というアイデアがリントナードイツ自由民主党首から出てますが。
ヴォルカー「同意できない。クリミアとドンバスに違いはない。ミンスク合意はドンバスのみが対象であるが、一方の問題解決が他方の人質となるとは思わない。
--------
これでは何も動きませんな〜 
現状維持で一番困るのは、ドンバスの住民(社会経済状態の悪化)、ロシア(金ばかりかかる)、アフメトフ(笑)
困らないのは、ウクライナ、人民共和国政府
その中間が、アメリカと独仏、という構造。
 なんとなく米ロのサシ交渉でウクライナ問題を解決しようとしたクレムリンの目論見が完全に破綻したようにもとれる。
posted by 藤森信吉 at 15:17| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フィルターシ、スペイン送還を免れる

 こちらによると、オーストリア裁はフィルターシのスペイン送還要求を却下した。
 ウィーン地裁はウクライナのオリガルヒ、フィルターシのスペイン送還を却下した。スペイン当局は具体的な証拠を示せなかったためであり、「政治的動機」と断言された。ベームドルファー元法相らで構成されたフィルターシ弁護団は、「アメリカの要請でスペイン司法が政治的動機でフィルターシ氏の送還を要求した」と述べた。スペイン当局は2016年にオーストリア最高裁にフィルターシの逮捕要求した。容疑は「モギレヴィッチに次ぐロシアマフィアのリーダーで賄賂や脅迫を行ってきたこと」であり、その下位レベルがスペインでマネーロンダリングを行っていた、という。
----------
モギレヴィッチとは懐かしい名前が。取り敢えず、フィルターシはウィーンに滞在し続けられるようです。
posted by 藤森信吉 at 14:08| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする