2017年10月15日

ペスコフ「ウクライナはクリミア併合を承認しろ」

こちらによると、ペスコフ・ロシア大統領報道官は、クレムリンはロシア・ウクライナ関係の正常化を望んでいる、と述べた。
 ペスコフ氏は、クレムリンにとってウクライナによるクリミア併合承認の重要性について質問を受け、「数百万のクリミア半島の人々の意思を尊重した承認がいずれなされ、ロシア・ウクライナ関係が正常化されることを望んでいる」と答えた。
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 おかしい・・・クレムリンの理論では、クリミア併合にウクライナの承認なんて必要ないはずだが。「クリミア承認と引き換えにドンバスから手を引く」というシナリオがまだ生きているのか?

 
posted by 藤森信吉 at 11:47| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月13日

チェコ大統領「クリミアは済んだ問題、補償を検討すべき」

 こちらによると、ゼマン・チェコ大統領は、欧州評議会議会アンサンブルにおいて、クリミア喪失に対する補償問題を検討すべきだ、と述べた。
 ゼマン大統領は、クリミア併合は違法であるが「疑いもなく済んだ問題」であり、「ウクライナに金銭もしくは石油・ガスの形での補償がなされるべきだ」と述べた。また、ウクライナがクリミア返還にこだわって補償を受け入れない場合、「ヨーロッパの戦争」が始まる可能性があり、これは避けねばならない、と述べた。
ゼマン大統領はEUの対ロ経済制裁に反対しており、親ロ的な発言をこれまで繰り返してきている。

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The settlement of the Crimean Czechoslovakian problem, which has now been achieved is, in my view, only the prelude to a larger settlement in which all Europe may find peace.
posted by 藤森信吉 at 12:31| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月08日

スルコーフ・ボルカー会談

 こちらによると、7日、ベオグラードにおいて、スルコーフとボルカーの会談が行われた。
 スルコーフ・ロシア大統領特別補佐官とボルカー・米国務省ウクライナ問題担当特別代表がベオグラードで、ウクライナ東部和平を協議した。会談の詳細は明らかにされていない。
 モスクワ大学ウクライナ・ベラルーシ研究所副所長のベスハリコ氏は、何らかの妥協は有り得ないだろうと指摘する。ボルカー自身、ウクライナ問題でロシアに対する厳しい立場を堅持することを明らかにしており、「アメリカはロシア、ドンバス住民の利益を考慮しないのであれば紛争解決は不可能である。アメリカは、キエフ政権やラディカル勢力のみに焦点を当てている」とベスハリコ氏は述べた。
 ホルカー自身、6日、ミンスク合意は効果的に働いていない、米ロの協議がウクライナ東部情勢解決の一助となることを期待する、とГазете.Ruのインタビューで述べていた。



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 プーチンの信任を受けて暗躍しているスルコーフは、そのルックスと相まってロシアの対外イメージを相当ネガティブなものにしているように思えるたのが。
posted by 藤森信吉 at 16:16| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月07日

改正年金法、採択

やや古いニュースだが忘備録として。 
こちらによると、ウクライナ最高会議は、改正年金法を採択した。
 10月から900万人の年金受給者は200-1000フリブナ増額される。
年金支給年齢は据え置かれるが、60歳から受給するには25年間の支払い期間が必要となる。支払い期間が15-25年間の場合、63歳から受給が開始、15年以下の場合は65歳から受給開始となる。また年金支払い歴がない者は63歳に達したときに社会保護を申請することができる。本基準は12か月ごとに1年間延ばされ、2028年からは60歳受給には35年間の支払い期間が必要となる。
 年金額の算出は、Сз(年金申請前の3年間の平均給与額)× ИКЗ(給与水準の個人係数)× Кс(支払い期間の係数)による。
posted by 藤森信吉 at 21:59| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月06日

10月から食料品のインフレ加速中

こちらによると、10月に価格統制が解除されたため、生活必需品の価格が高騰している。
 8月時点での消費者物価指数はプラス16.2%であるのに対し、社会的な商品の価格は10月以降、30-45%上昇している。肉、卵は+45%、乳製品、鶏肉は+31-36%、小麦粉、パン、砂糖は15-18% となっている。

 社会的な商品とは、人間が必要なカロリー・ビタミンを補給でき、飢えないための最低限のリストであり、牛乳、スメタナ、チーズ、骨付きの牛・豚肉、カブバッサ、鶏肉、パン、小麦粉、マカロニ、ソバ、米、卵、砂糖、ジャガイモ、キャベツ、玉ねぎ、ビート、ニンジンからなっている。国家規制で、本製品の15%以上の値上がりを禁止していた。
posted by 藤森信吉 at 11:24| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月03日

製菓輸出伸びる

 ウクライナ経済発展・商業省によると上7か月のウクライナ製菓輸出額は前年同期比で16%増加した。
 上7か月でウクライナは20万2500ドルの製菓を輸出した。製菓はウクライナ輸出戦略で見込みがある部門の一つとみなされている。ウクライナの製菓は伝統的な市場だけでなく、EU市場だけでなくインド、ガーナ、ナイジェリア、中国へ輸出されている。製菓産業はロシアの侵略の影響を最も受けたが、輸出先を例えばアメリカ等に変更している。
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ロシェーン(アクセントは後ろ)の名声に比して輸出額20万ドルとは何かの間違いではないかと思える数字だ。ロシア市場が非常に大きかったのだろうか。ロシェーンのチョコレートは日本でも買えるが、もう少し安くならないものかね。
posted by 藤森信吉 at 12:32| Comment(2) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

旧ソ連貯蓄銀行の預金総額は1080億フリブナ!

 こちらによると、ウクライナ国民のソ連貯蓄銀行口座の補償額は1076.5億フリブナである。
 オシチャド銀行のバランスシートによると2017年9月1日時点で、国家による通貨補償額は1076.5億フリブナであった。1996年に採択された法によると国家は、旧ソ連貯蓄銀行のウクライナ国民に対する債務を1.05フリブナ/1カルヴォバネッツの換算レートで転換しなければならない。1996年10月1日時点で債務総額は1319.6億フリブナ(内通貨分1219億フリブナ)であった。国家は予算から補償を支払い、特に2008年には60億フリブナ、2012年には45億フリブナを支払ってきた。2013年4月時点で財務省は残りの総額は1167.62億フリブナであると述べていた。
 20116年7月に財相は「全ての貯蓄銀行の預金者に対する支払いは終わった」と述べていた。
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このネタはまだ続いたのか。ティモシェンコが首相時代に、預金額のインデクセーションをやって国家予算に穴を開けた記憶が。
posted by 藤森信吉 at 12:02| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月02日

2017-2021年の経済予測

 ウクライナ経済発展商業省は、2017-20年のウクライナ経済コンセンサス予測を公表した。
4か月前の同省の予測は、2017年度は1.9%の経済成長、10.5%のインフレ率、2018年度はそれぞれ3%、7%だった。


 2017201820192020
GDP成長率1.8%3%3.6%4%
インフレ率12.2%8%5.9%
5%
posted by 藤森信吉 at 18:31| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月30日

ボルカー「ロシアに交渉の意思あり」

VOAに、クルト・ボルカー・米国務省ウクライナ問題特別代表のインタビュー記事が掲載されているので、簡単に紹介。

・ロシアは過去3年間、平和維持部隊について提案してこなかった。国連でのロシア提案は、彼らに交渉の用意があることを示すものだ。ロシア案(ウクライナ・ロシア国境線は対象外)は受け入れ不可能で、領土保全の助けとならない。逆に占領地域の重火器をとどめることになってしまう。
・ロシアにとって、ウクライナにおける紛争維持のコストは高まるばかりで、クレムリンが期待する利益は出ていない。ロシアはアブハジア状態を作り出すことが可能だが、ロシアにとり非常に高くつくことになる。
・ミンスク合意は議論が同じところを回り続けてどこにも帰着していない。ロシアは「まずウクライナが政治改革を進めなければならない」と言い、ウクライナは「占領地域にアクセスできないから政治改革はできない」という。議論をより戦略的なレベルで行い、政治的な意思を作り出せるなら、ミンスク合意は履行のための素晴らしい手段となる。
・ドンバス紛争の設計者はスルコーフと言わているが、私はプーチンが主で、スルコーフはいくつかの案を提案する側だ。8月のスルコーフとの会談で、我々は現状維持はロシア、ウクライナ、ドンバス住民、誰にとっても不幸である点で合意している。
・致死性兵器のウクライナの供給については何も言えないが、アメリカ政権内では真剣に議論され、鋭意取り組んでいる。
・1994年のブタペスト議定書を唯一侵害したのはロシアである。英仏もウクライナに侵攻していない。
核不拡散原則は重要であったが、残念なことにロシアが侵攻し、我々はそれに十分に対処できなかった。ウクライナの領土保全を回復させることで、ブタペスト議定書の履行に向けた一歩を踏み出せる。
・国連標準によれば、隣国は平和維持部隊に参加しない。ロシアは紛争の当事国なので、ロシア人の平和維持部隊への参加はナンセンスだ。
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インタビューは英語なのに、なぜかウクライナ語版の方が長い。ホルブルックとかタルボットとか、アメリカは人材が尽きませんな。
posted by 藤森信吉 at 17:01| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月29日

ロシアも「教育法」に抗議

 ロシア・ドゥーマは、「教育法」に対する抗議宣言を採択した。
 「ウクライナの先住民・少数民族の母語による教育の根本的権利の侵害に対する抗議」は、ウクライナの「教育法」が国際的な諸原則・ノルマ、国連児童権利に関する条約、少数民族の権利保護条約や欧州地域・少数民族言語憲章に反しており、ウクライナにおけるロシア人民の同化政策である、として、ウクライナの先住民・少数民族を「強制的な同化とあらゆる形態の差別」から守るために全議会勢力を結集し、侵害された権利を取り戻すため共同措置を採択することを呼び掛けた。そのうえで、ブルガリア、ハンガリー、ギリシャ、モルドヴァ、ポーランド、ルーマニア、そしてウクライナの住民と連帯して、非難を行う、とした。
 この声明は、国連等の諸国際機関に送付され、ロシア上院も同じ決議を採択した。
 これに対し、ポロシェンコ大統領は「長く諸民族の牢獄と呼ばれてきたロシアのヒステリックな声明に配慮する必要はない」と述べた。
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EU諸国の抗議と同じ論理構造なのに、ロシアは無視、EU諸国に対しては下手に出るというダブルスタンダード。「お前が言っても説得力ないだろ」と門前払いする言い訳術は世界共通。
posted by 藤森信吉 at 15:24| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする