2024年06月24日

輸出がけん引するウクライナ経済成長、電力不足で暗雲

 ウクライナ経済相は、2024年5月のGDP成長率(前年同月比)を3.7%(±1%)と発表した。
 2024年1-5月期のGDP成長率は前年同期比4.3%(±1%)となる。2024年1月3.5%、2月2.9%、3月4.6%、4月4.3%から鈍化した理由について、インフラ攻撃激化と電力不足によるものと説明されている。また、ロジスティック、移民による労働市場の逼迫もネガティブな要因として挙げられている。
 GDP成長の理由は、海上回廊の安定した稼働により輸出産業の生産が回復したこと、軍事生産への投資増、建築業界の需要増によるものである。また、冶金産業は開戦以来、最高の生産量を叩き出している。ひまわり油の生産も伸びた。
 一方でウクライナ最大の発電企業、DTEK社によると、2024-24冬季シーズンの電力不足は超絶暖冬でない限り不可避であり、
・電力輸入の拡大
・損壊した熱電供給システム(ТЭЦ)および水力発電の復旧
・新世代発電システムの建設
が検討されている。
posted by 藤森信吉 at 13:37| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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