世銀は2019年のウクライナGDP成長率を3.6%、2020-21年は3.7%、4.2%とした。
世銀によると、2019年上半期の3.6%成長は好調な農業収穫と国内消費に依存する小売・卸売・輸送、金融部門が牽引したものであり、選挙戦と出稼ぎ送金、消費者ローンが後押しした、と指摘している。実質賃金は1-9月期に前年同期比9.5%の伸び、また出稼ぎ送金は12%増となり、貧困率が低下している。出稼ぎ送金はウクライナの経常収支マイナスを埋め合わせし、また外貨準備高を下支えしている。
世銀は、財政赤字のGDP比2%水準を保つことを重視しており、労働生産性向上の見込めないセクター、特に教育や保健部門の賃金アップを避け、年金のインデクゼーションといったポピュリスト的政策・さらなる公共料金補助を戒めている。最後に、ウクライナはその輸出構造から国際市況の価格変動に非常に脆弱であり、より高付加価値製品への構造転換、それを可能とする外資誘致を提唱している。
---------
ウクライナ危機前後の変化は、「出稼ぎ先がロシアからポーランドになった」「農業が最大の輸出産業になった」ことだとすれば、世銀のレポートは大変良く理解できる。出稼ぎ、農業・・・・ウクライナはモルドバか?。
2014年の時点でウクライナのことを「でっかいモルドバ」と呼んだ私の先見の明が光ります(笑)。
http://masteru.seesaa.net/article/407007283.html