両人民共和国は現在のところ、キエフが提供する公共サービスに乗っている形でガス供給も一部を除けば通っている模様だが、人民共和国としては実効支配のために自らが天然ガスを輸入する必要がある。ロシアからのガス輸入の問題点は
・輸入ルート ロシアからルガンスク人民共和国領へ直接供給が可能(輸送容量は不明)。ドネツク人民共和国はルートなし(すべてウクライナ経由)。

・決済手段 人民共和国には徴税能力がなく、外貨もない。域内産業は操業停止しており、金融機関も営業しておらず送る金も送る方法もない。ドネツク人民共和国は石炭とのバーター決済を計画。
・契約 ルガンスク/ドネツク人民共和国ともに、ロシアと輸入交渉中と喧伝。供給量、価格ともに明かさず。ロシア政府は交渉の事実を否定。契約ではなく人道援助の形での供給を予想する専門家がいる。
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因みに、両州合計で年80億m3を消費。人民共和国の支配領域が不明だが、単純に支配領域のガス消費量を年30億m3とし、域内ガス生産を考慮しないとすると、ロシア・ガスの購入費は年10億ドル強(ロシアが主張する385ドル/1000m3で計算)となる。このような額は人民共和国にないし、ロシア政府も負担したくない。となると、一番現実的なシナリオは、現状維持=支配領域内のガス消費の勘定はキエフ持ち(沿ドニエストル・パターン)。
ウクライナが「でっかいモルドバ」になった今、藤森さんにとっては、沿ドニエストルを研究しておいたことが、良い資産になりましたね。
http://youtu.be/F2kC6aVV9F0
配信元は「НОВОРОССИЯ TV」 和訳するならさながら「新ロシア国営テレビ放送」といったところでしょうか、いったい誰が運営しているのやら・・・
https://www.youtube.com/channel/UCfKbMx97IbcZ8F2U3CTtgCw