2024年06月26日
ウクライナの2004Q1の実質GDP成長率は前期比1.2%
ウクライナ国家統計局(Державна служба статистики України)によると2024年第一四半期の実質GDPは前四半期比で1.1%増、前年第一四半期比で6.5%増となった。
2024年度のGDP成長率については、5月にウクライナ国立銀行が電力部門の喪失を理由に3.6%増から3%増へ引き下げたほか、6月に世銀が3.2%増の予想を出している。また、5月には同じく経済省も電力不足を理由に、3.7%増へ鈍化するとの数字を出している。
2024年06月25日
電力不足がウクライナ経済に与える影響
こちらに目下の電力不足が経済に如何なる影響を与えるか論じられているので紹介。
頻繁な停電は経済全体だけでなく、末端消費者の消費行動にまで影響を与える。
・インフレ、為替レートの下落
ディーゼル発電機は発電コストが高く、中小企業は自腹で購入する必要があるため、製品価格に転嫁され、インフレの原因となる。また、発電機は輸入品であるため、輸入代金用に外貨需要が高まり、フリブナの為替レートが下落する可能性がある。
コンクリ建材を例にとってみよう。予期せぬ停電より生産過程がストップすると半完成品が途中で硬化しはじめて製品はダメになる。しかし従業員への給料は支払われる。生産コストは上がるが、生産性は落ちる。こうなると企業の生存も怪しくなる。
・ディーゼル発電機の発電コストは市場の電力価格の2-3倍、輸入電力の1.5倍である。ディーゼル燃料係が必要なるし、安定した電力が必要とされる業態によっては蓄電池への投資も必要となる。電力不足は電気冷蔵庫を用いる業界(ロジスティック、レストラン、スーパー)により強力な発電機の導入を迫る。
・そもそも発電機は、5-10年間の長期的な電力不足を補うために設計されていない。小規模発電所の建設は、すぐに実現するものではなく、ガス発電も、ガスインフラへの攻撃にされさている。そしてウクライナのガス生産施設は前線の近くに位置している。電力不足は早急に解決できるものではないが、国内ビジネスは新しい現実下で生き残こらねばならず、消費者の財布から支払われることになる。もちろん、新しい効率的なエネルギーインフラを早急に建設することが、ウクライナ人が長期的に生存することを可能とすることは言うまでもない。
頻繁な停電は経済全体だけでなく、末端消費者の消費行動にまで影響を与える。
・インフレ、為替レートの下落
ディーゼル発電機は発電コストが高く、中小企業は自腹で購入する必要があるため、製品価格に転嫁され、インフレの原因となる。また、発電機は輸入品であるため、輸入代金用に外貨需要が高まり、フリブナの為替レートが下落する可能性がある。
コンクリ建材を例にとってみよう。予期せぬ停電より生産過程がストップすると半完成品が途中で硬化しはじめて製品はダメになる。しかし従業員への給料は支払われる。生産コストは上がるが、生産性は落ちる。こうなると企業の生存も怪しくなる。
・ディーゼル発電機の発電コストは市場の電力価格の2-3倍、輸入電力の1.5倍である。ディーゼル燃料係が必要なるし、安定した電力が必要とされる業態によっては蓄電池への投資も必要となる。電力不足は電気冷蔵庫を用いる業界(ロジスティック、レストラン、スーパー)により強力な発電機の導入を迫る。
・そもそも発電機は、5-10年間の長期的な電力不足を補うために設計されていない。小規模発電所の建設は、すぐに実現するものではなく、ガス発電も、ガスインフラへの攻撃にされさている。そしてウクライナのガス生産施設は前線の近くに位置している。電力不足は早急に解決できるものではないが、国内ビジネスは新しい現実下で生き残こらねばならず、消費者の財布から支払われることになる。もちろん、新しい効率的なエネルギーインフラを早急に建設することが、ウクライナ人が長期的に生存することを可能とすることは言うまでもない。
2024年06月24日
輸出がけん引するウクライナ経済成長、電力不足で暗雲
ウクライナ経済相は、2024年5月のGDP成長率(前年同月比)を3.7%(±1%)と発表した。
2024年1-5月期のGDP成長率は前年同期比4.3%(±1%)となる。2024年1月3.5%、2月2.9%、3月4.6%、4月4.3%から鈍化した理由について、インフラ攻撃激化と電力不足によるものと説明されている。また、ロジスティック、移民による労働市場の逼迫もネガティブな要因として挙げられている。
GDP成長の理由は、海上回廊の安定した稼働により輸出産業の生産が回復したこと、軍事生産への投資増、建築業界の需要増によるものである。また、冶金産業は開戦以来、最高の生産量を叩き出している。ひまわり油の生産も伸びた。
一方でウクライナ最大の発電企業、DTEK社によると、2024-24冬季シーズンの電力不足は超絶暖冬でない限り不可避であり、
・電力輸入の拡大
・損壊した熱電供給システム(ТЭЦ)および水力発電の復旧
・新世代発電システムの建設
が検討されている。
2024年1-5月期のGDP成長率は前年同期比4.3%(±1%)となる。2024年1月3.5%、2月2.9%、3月4.6%、4月4.3%から鈍化した理由について、インフラ攻撃激化と電力不足によるものと説明されている。また、ロジスティック、移民による労働市場の逼迫もネガティブな要因として挙げられている。
GDP成長の理由は、海上回廊の安定した稼働により輸出産業の生産が回復したこと、軍事生産への投資増、建築業界の需要増によるものである。また、冶金産業は開戦以来、最高の生産量を叩き出している。ひまわり油の生産も伸びた。
一方でウクライナ最大の発電企業、DTEK社によると、2024-24冬季シーズンの電力不足は超絶暖冬でない限り不可避であり、
・電力輸入の拡大
・損壊した熱電供給システム(ТЭЦ)および水力発電の復旧
・新世代発電システムの建設
が検討されている。