2018年11月10日

ティモシェンコ「国内生産ガスは住民に向けるべきだ」

 こちらによると、ティモシェンコは、ウクライナ産ガスは住民向けに供給すべきだ、と主張した。
 ザポリッジャ州の住民との集会において、ティモシェンコは「ウクライナは210億m3のガス生産があり、住民の全消費量は190億m3である。ウクライナ産ガスがウクライナ人に行きわたらず、何処かの市場で購入・輸入されたガスが企業に行かないのは何故か? ウクライナ憲法には全ての地下資源は人民のものである、と記されている。ポロシェンコ政権による今暖房シーズンを前にした値上げはインフレを亢進させる。ガスから作られる暖房、お湯も料金が上昇する」と批判した。また、2009年時の料金と比較すると11倍の違いがある、とした。
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大統領選挙に向けて、野党はガス料金値上げを集中攻撃。厳冬になると、大統領の支持率にかなり響きそう。
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2018年11月09日

Energoatom社、ロシアの制裁を楽観視

 こちらによると、国営企業エネルホアトム社は、ロシアの制裁による核燃料供給リスクはないとの見解を示した。
 ネダシコフシキー国営エネルホアトム社長は、ウラン採掘社ВостГОКが、ロシア政府の制裁リスト入りしたことについて「TVEL社とともに、この問題を検討しているところだ。今のところ、リスクは見当たらない」とコメントした。ネダイシコフシキー社長は、ロシアのウクライナ企業に対する制裁は、ウクライナからの輸出についてであり、ロシアからの輸入については無影響であると指摘した。
 また、濃縮作業をロシアから、Westinghouse社に変更する可能性も示唆した。ВостГОК社はウクライナ唯一のウラン鉱であり、ウクライナの原発が年2400トンのウランを消費する中、同社製は1000トンを占めている。
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以前にご紹介したように、ウクライナで掘られたウラン鉱は、ロシアTVEL社で燃料棒に加工されてウクライナに戻ってくる。ウクライナからウラン鉱を輸出できないことになるため、1. TVELから燃料棒のみを輸入、2. Westinghouseにウラン加工を委託する、が新たな選択肢となる。
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2018年11月08日

ロシア、人民共和国選挙の結果を承認か

 イリーナ・ヘラシチェンコによると、ロシア側はドンバス被占領地域における選挙結果を認めることを明らかにした。
 ヘラシチェンコ・ドンバス和平三者コンタクト会議人道問題グループ・ウクライナ代表は、会議において「ロシアは公式に、傀儡政権の『選挙』を承認すると宣言した。ウクライナ側は、選挙はミンスク合意に反する、と述べた」とfacebook上に記した。ヘラシチェンコは、「2014年にクレムリンが組織した似非選挙のシナリオの繰り返しである」と指摘し、この似非選挙の実施問題は、EU、アメリカ、G7諸国、国連安保理のメンバー国で検討されている、とした。
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 日本大使館の声明はこちら
「日本国政府は、『選挙』を正当性ないものとみなし、斯様な一方的行動がとられるべきでないと考える」

posted by 藤森信吉 at 20:38| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月07日

クリミア、ケルチ海峡の制限をめぐりウクライナに反論

 こちらによると、マリウピリ港公式サイトは「困難にも関わらず、10月にマリウピリ港は50万トンを積み出し、これは前年同期比4.5万トン増である」と記した。
 内33.87万トンが金属製品、3.91万トンが石炭、1.23万トンがひまわり油、6.25万トンが建設資材であった。
 ウクライナ政権は、昨年来、ケルチ架橋がウクライナのマリウピリ、ベリャンシク港を抑制する、と述べていた。特にアーチにより、港にPanamax級船舶(喫水12m)が入港できなくなった、としており、10億ループリ以上の損失がある、としていた。10月25日付のアゾフ海情勢に関する欧州議会決議には、クリミア橋がPanamax級のアゾフ海への進出を妨げている、架橋以前にはアゾフ海に入る船舶の1/5がPanamax級であった、としていた。また決議文は、160メートル以上の船舶は進入できない(実際の制限は252メートル)としていた。
 他方、マリウピリ港当局は、クリミア橋は港の脅威とはならない、と述べていた。クリミア橋は、ケルチ海峡の幅だけでなく、アゾフ・黒海の船舶の発展も考慮に入れて設計されている。また、ケルチ海峡の水先案内船長によると、ケルチ海峡通過のナビゲーション規則によると、ウクライナ側が主張するサイズ以上の船舶も通過可能である。最大252m(ウクライナによると216m)の船がケルチ・エニカリスキー回廊を航行可能であるが、回廊の深さから喫水は8mが限界である。脅威を主張しているウクライナインフラ省自体、10月にベリャジンシク港の短・中期、長期的な展望にたって発展計画を承認している。
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2018年11月06日

ザハルチェンコ名称公園、誕生

 こちらによると、 ドネツク市に初代ドネツク人民共和国元首アレクサンドル・ザハネチェンコ名称公園が誕生した。
 ローシチャ公園近くのカリーニン地区で開かれた式典において、プシリン元首代行は「ザハルチェンコ公園、通り、広場と呼称することは我々全員にとって必要なことである。人民共和国の形成がいかになされたのか、我々の子孫は思い起こさねばならない」と述べた。ザハルチェンコは8月31日にドネツク市においてウクライナの工作員によるテロ攻撃によって死亡し、共和国人民ソビエトの決定により、プシリンが代行に任命された。11月11日に元首およびソビエト選挙が開かれる。



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11月11日といえば、アリババの独身セールの日、はさておき、なんとも外れた場所に公園を設置したものだ。で、Google地図を眺めていると、近くのレストラン・アダチなるアジア料理屋が表示される。大観コレクションで有名な足立美術館の名前を冠しているようだが・・・
posted by 藤森信吉 at 16:46| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月05日

メドヴェドチューク、生活党政治会議議長に就任

 こちらによると、社会運動「ウクライナの選択」のリーダーにして、生活党の党員であるメドヴェドチュークは全会一致で同党の政治会議議長に選出された。
 緊急党大会を招集したラビノヴィッチ党首は、ガス料金の値上げを「経済や一般市民に対する犯罪的殺人的行為」と批判し、IMFへの従属を招く政策からの転換に尽くす、と述べた。



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生活党やラビノヴィッチは世論調査でまあまあの位置に付けているが、これは・・・ユダヤ人の民族政党? 
メドヴェドチュークはウクライナ政治史を象徴する人物で、クチマ時代にオリガルヒとしてポロシェンコを子分にしており、大統領府長官として数々のメディア検閲を仕切り、オレンジ革命、マイダン革命を経てもドンバス和平三者会議の要職についており(会議メンハーは彼のパーソナルジェットでミンスクに行っているらしい)、数々の利権も不動。そのうえ、プーチンはメドヴェドチュークの娘の名付け親。
posted by 藤森信吉 at 16:03| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月04日

ウクライナは71位

 世銀の2019年版Doing Bussiness によると、ウクライナは71位、スコアは昨年より0.94良化し68.25だった。
 ウクライナはDealing with construction permits、Getting Creditで評価が高く、他方でResolving insolvency、Getting electricityで評価が低かった。
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 これはウクライナにとって痛いデータだ。旧ソ連諸国を見ると、ジョージア6位、ロシア31位、ベラルーシ37位、モルドヴァ47位、クルグス70位。ウクライナより悪い旧ソ連国は、ウズベク76位、タジク126位だけ(トルクメニスタンは例によってランク外)。
posted by 藤森信吉 at 14:42| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月03日

ティモシェンコ、支持率トップを快走

 こちらに、最新の政治家支持率が掲載されているので簡単に紹介。

・2018年9月28日-10月13日、ウクライナ全土(被占領地域除く)、13684人、「社会モニタリング」世論調査センター、ウクライナ社会学調査センター、KMIS、レイティング社の共同調査
・大統領選挙での投票先(投票に行かない、回答困難を除く、n=9836)
 ティモシェンコ18.9%、ゼレンシキー10.7%、ポロシェンコ9.9%、フリツェンコ9.9%、ボイコ9.8%、リヤシコ8.0%、ヴァカルチューク7.0%、
ラビノヴィッチ4.9%、サドヴィーイ3.5%、チャヒニボーク3.5%、以下略
・決選投票に以下の二名が進出した場合、どちらに投票するか
1) ティモシェンコ24.8% フリツェンコ26.9%、回答困難16.1%、投票に行かない36.0%
2)ティモシェンコ30.7%、ポロシェンコ15.1%、回答困難14.5%、投票に行かない39.7%
3)ティモシェンコ30.3%、ボイコ16.8%、回答困難16.1%、投票に行かない36.8%
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ティモシェンコの支持率は落ちませんな。こうなると決戦投票進出はほぼ確実で、現職ポロシェンコが二位に食い込めるか、食い込んだところでティモシェンコに決選投票で勝てるのか、ということに。ゼレンシキーとかバカルチュークは出馬する気あるのかね。
posted by 藤森信吉 at 18:23| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月02日

ロシア、対ウクライナ制裁リストを公表

 ロシア政府は、対ウクライナ制裁リスト(332人、68企業)を公表した。これは、ウクライナ側の対ロ制裁リストに対する対抗措置であるが、こちらに分析が掲載されているので、興味深い点のみ紹介。

・ポロシェンコ大統領のビジネスパートナーであるコノネンコ、オリガルヒのアフメトフ、コロモイシキー、ノヴィンシキー、ディナモ・キエフFCのオーナーであるスールキス、そしてプーチンの代父であるメドヴェドチュークは含まれていない。ビンチュークはリスト入りしている。
・国民ポジション党のフリツェンコ、自助党サドヴィーイ、ドンバスで捕虜になったサフチェンコも含まれていない。野党連合党のボイコ、リョヴォーチキンも含まれていない。野党連合党からは二名の代議員が制裁リスト入りしている。ラディカル党の代議員は、最近、繰り上げ当選した議員を除くと全てリストに含まれており、人民戦線党党首以外の役職がないヤツェニュークはリスト入りしている。三権の長ではパルビー最高会議議長のみがリスト入りしており、ポロシェンコ大統領は含まれていない(息子はリスト入り)。またミンスク三者会議のヘラシチェンコも含まれている。
・9月20日に憲法裁に任命された判事がリスト入りしていないことから、制裁リストはかなり以前に用意されていたと思われる。
・ソ連時代の公式書類のように、制裁リストにも誕生地が記されおり、ウクライナ生まれ、ロシア生まれを問わず「ソ連」と表記される。シュヘーヴィッチに至っては、1933年、リヴィウ州、ソ連 生まれ、と記されているが、当時のウクライナ西部はソ連領ではない。
・リストにはマイダン活動家やATO参加者が多く含まれる。代議員を除くと、彼らは、シロヴィキ、と記載されている。
・大臣は保健相代行とほとんどクビ同然のステツィ情報相がリスト入りしているが、大統領に近いザプコ、クビフ、ロゼンコ、ナサリクは含まれていない。アヴァコフ内相はリスト入り。
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 制裁リストに加えると交渉や商売ができなくなるので、大統領も首相もアフメトフもメドヴェドチューク(笑)もリスト入りしてません。
野党政治家的にはリスト入りはむしろ勲章かと。
posted by 藤森信吉 at 12:44| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月01日

ウクライナ原発、ピンチ?

 こちらによると、ウクライナ国家コンツェルン「核燃料」内の国営企業「東鉱・精製コンビナート(ВостГОКом)」および「スモリィ」が、ロシア政府が発表した法人制裁リストに含まれていることが明らかになった。
 ВостГОКомで採掘されたウランは、ロシア領で、TVELとウクライナ国営企業エネルゴアトムの契約によって濃縮加工されている。
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 これ、どうなるんだろうか。ВостГОКомのウランをロシアが受け入れ拒否すると、ウクライナ側は原発燃料の1/3くらいを失うことになる。TVELから別途購入するか、あるいはwestinghouseと委託加工契約を新たに結ぶことになるのか。
posted by 藤森信吉 at 21:11| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アゾフ海の緊張、高まる

 こちらによると、アクショーノフ・クリミア元首は ロシアはNATO艦艇をアゾフ海に通さない、この水域でのNATO・ウクライナ共同軍事演習は認めない、とイズヴェスチア紙上で述べた。インタビューにおいて、アクショーノフ元首は、ウクライナ側によるアゾフ海情勢のエスカレーションに懸念を示し、
また制裁は、ウクライナ側に多大な損失をもたらす、と指摘した。
 10月9-12日にウクライナは、アゾフ海において演習を行い、ポロシェンコ大統領は、アゾフ海におけるロシア軍の進行を撃退する用意ができた、と述べていた。また、ウクライナ政権は、NATOとの共同軍事演習を近日中に行うと宣言していた。リヴロフ・ロシア外相は、アゾフ海ではモスクワの許可なしに進入できない、ウクライナ側との条約では水域における艦艇の進入は両国の合意を得る必要があるからだ、と述べていた。
 NATO事務総長はNATOはこの水域におけるロシアの不安定化活動に懸念を表明しており、ケルチ架橋に不満を述べていた。また、ウクライナ外務省は、アゾフ海境界画定条約破棄に反対していた。10月25日には欧州議会は決議を採択した。決議文は「ロシアがウクライナ艦船の移動を妨害し、この地域での軍事紛争を煽っている、さらに激化するならロシアへの制裁を強化する」としていた。3月25日にウクライナがロシア船「ノルド」号を拿捕して以降、緊張が高まっている。
posted by 藤森信吉 at 18:33| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする