2017年12月31日

ウクライナ、ロシア国民の入国に生体認証を導入

 こちらによると、2018年1月1日からロシアを含む70か国の国民に対し、生体認証による入国検査を導入する。
 157か所の入国ポイント全てに、生体認証パスポートの検査システムが全面的に導入されており、2018年1月1日からは、ウクライナ国民および国家の安全の脅威となる70か国の国民に対する生体認証チェックが行われる。これらの国は、ロシア、アフガニスタン、ベトナム、イラク、イラン、クルグス、北朝鮮、タジキスタン、スリリランカ、アフリカ諸国である。
 27日からロシア国境で試験稼働しており、生体認証パスポートを持っていないロシア国民のみに問題が生じただけであった。
posted by 藤森信吉 at 17:43| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月30日

ウクライナ世論が選ぶ2017年重要ニュース

 デモクラティック・イニシアチブによる世論調査が公開されたので、興味深い部分のみを紹介。
 12月15-19日、2004人を対象。
・2017年の重大な国内政治イベント
 EUとのビザなし渡航体制 26%、サアカシビリ問題 10%、内戦 9%、年金改革 6%
•重大な世界政治イベント
 トランプ就任 17%、シリア内戦 8%、戦争全般 5%、世界中のテロ事件 4%
 トランプ就任を挙げた回答者の内、31%は肯定的、23%は否定的ととらえる。
・ウクライナは正しくない方向に進んでいる 74%
  2014年 58%、2015年 68%、2016年 67%
・ウクライナの統合先は
 EU 59.1%、ロシア・ベラルーシ・カザフスタン関税同盟10.8%、分からない30.2%
・ウクライナの安全保障にとって最上のものは
 NATO加盟 38.5%、ロシア・CIS諸国との軍事同盟5.3%、アメリカとの軍事同盟5.0%、軍事的中立28.6%、その他3.1%、回答困難19.5%
・NATO加盟の国民投票があった場合
 賛成64.5%、反対21.4%、回答困難14.1%
・クリスマスをいつ祝いますか
 1/7 76.0%、 12/25 1.4%、1/7と12/25 15.5% 祝わない 4.9%、回答困難2.2%
----------
私見、ドンバス経済封鎖がGDPを大幅に下げたという意味でも2017年の一番のニュースだったと思うのだが、EUとのビザなし渡航ですかー。出稼ぎ先確保という点では確かに重要か。
posted by 藤森信吉 at 11:04| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月29日

ポロシェンコ、ガスプロムからガス購入の用意

 こちらによると、安く、手続きが透明であれば、ロシア・ガスの購入を行う用意がある、と述べた。
 オデッサ州実務訪問時において、ポロシェンコ大統領はストックホルム仲裁の決定の重要性について強調し、決定により、汚職まみれの2009年契約より130ドル/1000m3も安くなる、と述べた。また、この仲裁決定のおかげでウクライナはエネルギー独立と公正な価格を確保することができた。重大な勝利である、とした。
 20年間、ウクライナは汚職とロシア・ガス依存の役割を果たしてきた。常にウクライナは、ガスを盗んでいるとか、ガス輸送を果たしていないとか非難されてきた。過去2年で生じたことは、ウクライナがエネルギー独立を達成したことだ。ロシアガスが安く、そして清廉で汚職と無縁であるなら、買う用意はある。これは、住民のガス価格を下げる意味でも重要である、と大統領は述べた。
--------
ストックホルム仲裁の決定で、2009年契約は事実上、大幅に修正されることになるが、2018年および2019年の供給交渉はどうなるのだろうか。ウクライナは年40億m3以上をガスプロムから購入しなければならないが、一方で価格決定は揉めそうだ。
posted by 藤森信吉 at 11:40| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月28日

沿ドニエストル、チアスポリ空港稼働を求める

 こちらによると、沿ドニエストルはチアスポリ空港の開設許可をモルドヴァ、ウクライナ側に求めている。
 イグナチェフ・沿ドニエストル外相はイズヴェスチアとのインタビューにおいて、空港問題を、交渉の諸段階において提起する意向を示した。チアスポリ空港の利用は労働口および新しい輸送経路の点で重要であり、モルドヴァ側との間で調印された議定書には、人道・経済的性格の問題が最優先であると記されている。空港の開設は沿ドニエストル住民の利益にかなう、仮にモルドヴァ側と合意するのであれば、あとはICAOの決定のみであり、空港は専門家の調査によれば、飛行機の離着陸が可能な状態にある、空港の利用の障害は技術的なものではなく、モルドヴァ側の政治的な不本意である、と述べた。
 チラスポリの軍事空港を民間転換する計画は91年にあったが、92年の内戦により凍結され、99-2000にキシナウ空港改修時に沿ドニエストルの空港はモルドヴァの定期便が利用していた。この時期においてでさえ、チラスポリにはモルドヴァの入国係員と通関検査官が配置されていた。
--------
これは初耳。この記事のニュアンスからすると、沿ドニエストル側は、チアスポリ空港にモルドヴァ通関、入管が置かれることを許容するようだ。
posted by 藤森信吉 at 22:29| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月27日

ドネツク人民共和国、最低年金を引き上げ

 こちらによると、2018年1月1日から、ドネツク人民共和国は最低賃金を引き上げる。
 労働・社会政策大臣代行によると、年金最低支給額は174ルーブリ引き上げられ、2904ルーブリとなる。
2017年度、ドネツク人民共和国は二度にわたり年金を引き上げており、年始に2600ルーブリ、10月に2730ルーブリ、となっていた。
posted by 藤森信吉 at 11:11| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月26日

JBPressに寄稿しました

 JBPressに寄稿しました。
2018年はモルドヴァ情勢に大注目
モルドヴァをどうしても取り込みたいロシア、ジレンマ抱える欧州


三行でまとめると
・ドドンと議会・内閣との対立が絶賛激化中
・2018年議会選挙の結果次第ではモルドヴァの対外路線は完全に転換
・沿ドニエストルは長くなるのでカットしました

posted by 藤森信吉 at 21:05| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クリミア、新年からウクライナ・ナンバーを完全禁止に

 こちらによると2018年1月1日から、ウクライナ・ナンバーからロシア・ナンバーに付け替えていないクリミア人は罰金を科せられる。
 クリミアの道路交通安全検査局(ГИБДД)によるると、クレジット・リース問わず実動しているウクライナ・ナンバープレートをつけた乗用車が対象であり、2018年1月1日までが変更の最終期間であり、期間の延長は検討されていない。
posted by 藤森信吉 at 20:39| Comment(0) | クリミア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月25日

ドネツク人民共和国の平均年金額は4387ルーブリ

 こちらによると、ドネツク人民共和国の今年度の平均年金支給額は4387ルーブリであった。マチュシェンコ財務次官の議会報告によると、2016年11月比で10%増であり、経済成長の安定のおかげで、歳入が増え、その結果、年金と給料増が達成された。最低年金支給額は2730ルーブリであり、前年12月比で43.8%増である。また、社会保障費、公務員給与の遅配がないことも報告された。
--------
4387ルーブリ=75ドルか。
この報道が正しいとすれば、ウクライナ側は95ドルなので、かなり接近していることになる。
posted by 藤森信吉 at 15:54| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月24日

ナフトガス、ガスプロムに歴史的勝利!

 ストックホルム仲裁の決定を受け、ナフトガス・ウクライナ社は、ガスプロム社との間の係争に勝利した、と宣言した。
 ナフトガス・ウクライナ社の整理によると
・2014年第二四半期のガス供給価格
ガスプロムの要求 485ドル/1000m3 (2009年契約に基づく価格)
仲裁決定 352ドル/1000m3

・2012-2017のTake or Payの違約金
ガスプロムの要求 560億ドル
仲裁決定 ゼロ(却下)

・最低引き取り量
ガスプロムの要求 520億m3 (2009年契約)
仲裁決定 50億m3 (現実的な消費量から計算)

・再輸出条項
ガスプロムの要求 禁止(2009年契約)
仲裁決定  再輸出可能

・被占領地域へのガス供給
ガスプロムの要求 13億ドルはナフトガス・ウクライナ社の勘定
仲裁決定 ナフトガスに支払い義務ナシ、占領が解除されない限り将来的に支払い義務ナシ

ナフトガス・ウクライナ社によると、仲裁決定のプラス効果は750億ドルである。他方、ナフトガス・ウクライナ社はガスプロム社に対し、ガス債務20.19億ドルおよびその利息分を支払わねばならない。



-----
輸送については来年2月末までに仲裁決定がなされるとのこと。
ロシア・メディアのしょんぼりぶりが笑えます。ポロシェンコは「歴史的勝利」と大喜び。しかし、この後、どうなるのか心配。
・ガスプロム・ウクライナ間で(輸送、供給の)新しいガス契約は結ばれるのか。
・ガスプロムの人民共和国への供給体制は続けられるのか。ウクライナ側に支払い義務はないというお墨付きなので、人民共和国側に支払いを求めるのか(しかし支払い能力ナシ)、払えないまま供給を続ければ、立派な背任行為。連邦予算から割り当てるのか? それとも国家承認して、条約化するのか? 
posted by 藤森信吉 at 00:06| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月23日

トランプ、ジャベリンをウクライナに売却承認か

 こちらによると、トランプ大統領はウクライナへの対戦車ミサイル売却を許可する可能性がある。
 国務省消息筋によると、対戦車ミサイルにはジャベリンも含まれる見込みで、トランプの対ロ関係改善に深刻な影響を与えることになる。総額4700万ドルの兵器契約には210の対戦車ミサイルと35の発射装置が含まれ、必要に応じて追加購入が可能である。
「アメリカはウクライナの長期的な防衛能力の建設、主権・領土保全の防衛とさらにる侵略に対する抑止のために防衛力を提供することにした。アメリカはミンスク合意にコミットし続ける」と国務省の報道官は述べた。ロシアはアメリカの兵器契約を批判しており、今週初めにはペスコフ・ロシア大統領報道官が「好戦的なウクライナ政府に好戦意欲を与える」として批判していた。



posted by 藤森信吉 at 13:15| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月22日

神戸学院経済学論集に投稿しました。

神戸学院 経済学論集 第49巻 第1・2号 に
未承認国家問題の再考-沿ドニエストルの発電問題を中心に-
を投稿いたしました。
 2017年6月にウクライナ研究会で報告したものを論文の形にしたものです。
PDFでダウンロードできます。
http://www.eb.kobegakuin.ac.jp/~keizai/v02/bc4_book_b.html
直リン先
http://www.eb.kobegakuin.ac.jp/~keizai/v02/data/pdf/fujimori201709.pdf

 
posted by 藤森信吉 at 20:52| Comment(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

沿ドニエストル9連休

こちらによると、沿ドニエストルは12月30日から1月7日まで9連休となる。
 沿ドニエストル政府は、2018年1月4、5日を休日とし、その代わりに1月20日と2月3日を労働日とする決定を行った。また3月3日を労働日とする代わりに3月9日が休日となり、3月8-11日まで四連休となる。
------
 沿ドニエストルは大統領令で突然休日が設定されるので油断できない。以前、3月上旬にアポを入れていたら「大統領令で3月7日も休日になったからアポ取り消し」とドタキャンされたことがある。
ところで休日の一覧を見ると、11月7日は「10月社会主義革命記念日」とある。今でもこの名称を使っているのはベラルーシとクルグススタンくらいか。

posted by 藤森信吉 at 18:44| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

EU、モルドヴへの援助金を減額

 こちらによると、EUはモルドヴァの改革支援に3630万ユーロを割り当てた。5分野で予算執行可能である。
・DCFTAの履行関連
・警察改革
・財政政策改革
・ビザなし渡航の履行関連
・農業・農村発展
 
 EU・モルドヴァ間合意事項が部分的に未達成であることから4700万ユーロから減額されている。EUはモルドヴァに対し、高官レベルの汚職への対処、司法の独立の保証を実施するよう強く求めている。また、民主主義機構の尊重も求めている。
ラベル:モルドヴァ
posted by 藤森信吉 at 18:28| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月21日

ガスプロム「ウクライナは人民共和国のガス代13億ドルを払え」

 こちらによると、ガスプロム社はナフトガス社に対しドンバス被占領地域に対するガス供給代金の支払いを求めている。
 ヴェトレンコ・ナフトガス商業部担当重役によると、今日、その要求額は13億ドルである。この問題は、12月30日もしくは2月28日にストックホルム仲裁の決定が下される。ドンバス非占領地域への供給量は確定されていない。ガスプロムに対してストックホルム仲裁を含むあらゆる決定によって支払わねばならない場合、供給量が未確定であるならば、支払は債務の償還という形になる、と述べた。
-------
ガスプロム的には、係争問題にした、という事実がまずは重要。人民共和国への援助、という非合法な行為(人民共和国は法的には存在していない)を、会計で合法的に処理できるからだ。こんな大金を裏帳簿で処理する大変。
posted by 藤森信吉 at 20:13| Comment(0) | エネルギー問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月20日

ティモシェンコ支持率、ポロシェンコを引き離す

 こちらによると、ティモシェンコの支持率は20%超でトップだった。
 キエフ国際社会学研究所(KMIS)による調査、12月2-14日、ウクライナ全土、2039名。

・議会選挙での投票先(選挙に行き、投票先がある者)
祖国党 17.2%
ポロシェンコ・ブロック 13.4%
野党ブロック 10.7%
生活党 10.2%
ラディカル党 10.2%
国民ポジション党 8.8%
自助党 7.4%
スバボーダ党 5.4%
(中略)
新勢力党 3.1% 

・大統領選挙での投票先
ティモシェンコ 20.5%
ポロシェンコ 16.9%
フリツェンコ 12.8%
ボイコ 9.5%
リヤシコ 9.2%
サドヴィイ 8.5%
ラヴィノヴィッチ 7.8%
フロイスマン 3.6%
以下略
---------
サアカシビリがキエフで大暴れしている期間に行われた世論調査。サアカシビリ党(新勢力党)の支持率はちっとも上がってこないが、ティモシェンコがちゃっかり漁夫の利。オリガルヒ vs ポピュリスト という政治学の教科書的なライバル関係が見られます。
 現職としては、来る大統領選挙にむけて、対ティモシェンコ布陣の構築に傾注することになるでしょう。当然、改革はストップ。
posted by 藤森信吉 at 16:15| Comment(0) | 世論調査 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月19日

モルドヴァ、大使をモスクワから召還

 モルドヴァ外務省は、駐モスクワ大使を無期限で本国に召還した。
 モルドヴァ外務・欧州統合省は、ロシア当局によるモルドヴァ政府関係者・政治家に対するハラスメントが強まっており、抗議に反応しない、として、本国で協議のため、大使を無期限で召還する決定を下した。 
 こちらによると、12月6日に、民主党党首プラハトニュークが、モスクワで暗殺を計画した廉で拘束されたことと関連している。
 ドドン大統領は「両国の戦略的パートナーシップを損なうとする親欧政府のいつもの煽動であり、政権内の統合主義者が西側の支援を得るために故意に対ロシア関係を悪化させている」とfacebookで述べた。
-------
ドドンのfacebookの記述は、人民共和国が使うレトリックと酷似していて実に興味深いです。
ラベル:モルドヴァ
posted by 藤森信吉 at 15:41| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月18日

クリミア観光客の16%はウクライナから

 こちらによると、クリミア観光客の16%がウクライナ領からである。
 クリミア観光相は「飛行機および自動車(ケルチ海峡経由)による観光客が42%ずつであり、残りの16%、すなわち80万人がウクライナ国境経由であった」と述べた。現時点でクリミアへの観光客は520万人に達している。
また、こちらによると、12日にシンフェローポリ空港の旅客数が今年度500万人を記録した。昨年度500万人を記録したのは11月25日であった。
-------
技術的な問題としてウクライナ国籍人がクリミアに観光目的で「出国」し、そして「帰国」できるのだろうか。日本で言うと、ロシア・ビザを取得して北方領土へ観光旅行するようなものだ。
posted by 藤森信吉 at 12:47| Comment(0) | クリミア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月17日

ミス・ドンバス2017冬、無事に開催

 こちらによると、「ミス・ドンバス 2017冬」第一回共和国コンテストが開催され、ドネツク市のタチアナ・ボンダリ(19歳)が栄冠に輝いた。
 タチアナ・ボンダリは、プロのモデルとして働いており、この三年間、諸ミスコンに参加してきた。また、ヤルタ生まれであり、2002年にはミニ・ミス・クリミアにもなっている。賞金は10万ルーブリであり、スポンサーからの副賞も授与された。また、準ミスは、ウクライナ側のヴォルノバッハ地区から参加した19歳のオリガ・Bに授与された。7万5000ルーブリが授与される。
「ミス・ドンバス 2017冬」は、ドンバス人民復興人道計画の枠内で実施され、賞金総額は42万5000ルーブリである。



-------
ミスがクリミア生まれのドネツク娘、準ミスがウクライナ側ドネツクからの参加者、と。
因みに賞金はしっかり授与された、と報道されています。現金取っ払いとは生々しい。というか無税か?
https://dan-news.info/obschestvo/v-doneck-finalisty-i-pobediteli-konkursa-miss-donbass-zima-2017-poluchili-denezhnye-prizy.html
posted by 藤森信吉 at 14:01| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月16日

プーチン大記者会見2017

 こちらに、恒例のロシア大統領大記者会見が掲載されているので、ウクライナに関する部分のみをピックアップ。
・ミンスクのフォーマット問題は効果性である。効果は低いが、私見では目下のキエフ政権の非建設的な立場のせいである。ドンバスの特別な地位についてウクライナ最高会議で可決されているにも関わらず実現されていない。
・アメリカについては、ノルマンディー様式に参加していないが、全権的に和平プロセスに参加している。アメリカがノルマンディー様式に参加すべきかは私は分からない。アメリカの問題であり、私は反対したことはない。
・今日起きている悲劇については、起源をたどる必要がある。これは武力による非憲法的な権力奪取である。ウクライナがヨーロッパ文明に抱かれたいという願いにも関わらず、非民主的手段で、諜報機関の助けによってはじまったのである。
・ロシア軍はドンバス領には存在しない。
・平和維持活動については、ポロシェンコ大統領はOSCEの武装化を主張しており、私も賛成した。しかしOSCEは要員不足、経験不足から拒否した。次にポロシェンコ大統領は国連の力を借りてOSCE要員の安全を計る必要があると述べ私も賛成した。メルケル首相が電話で「国境や境界線だけでなくドンバス全領を対象とすべきだ」と述べ、私も賛成した。しかし仲介者のみでは平和は達成されない。紛争当事者間の直接交渉はキエフ政権が避けている。
・捕虜交換についてはメドヴェドチューク氏に委任されている。
・19世紀に、ウクライナは独立・自立しなければならないという人々が現れた。ロシア化の強制があったかもしれないが、ウクライナにとって重要ではない。ウクライナは正教国であったことが重要であり、ロシア帝国時代にパスポートには民族欄はなく、宗教欄があった。ウクライナ人はロシア人と違いはない。
・ロシアとウクライナはまず別離され、そして戦わせられた。ウクライナ、ロシアにとって何が好適で何が非生産的か、ともに考えなければならない。
---------
 今年はウクライナに言及する時間が長かったようです。サアカシビリ(呼び捨て)についてもあれこれ言っていますがカット。
posted by 藤森信吉 at 13:09| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月15日

ポロシェンコ「歴史問題はウクライナ・ポーランド関係に影響しない」

 こちらによると、ポロシェンコ大統領は「ウクライナ・ポーランド関係の戦略的性質に歴史問題は影響を与えるべきではないとの共通認識にいたった」とハルキフにおけるポーランド大統領との共同記者会見において述べた。
 ポロシェンコ大統領は過去の英雄や無実の犠牲者に思いを馳せる必要はあるが「我々は前進しなければならない。歴史は変えられない。しかし現在や未来は変えられる」とし、歴史問題に関する共同委員会を副首相レベルに昇格させることで合意したと述べた。委員会の学問的調査は、ステパン・バンデラのような民族解放運動に多大な貢献を行った人物に関する研究に傾注される、と述べた。
 またピウスーツキが12月5日に生まれ、カラジン(ハリキフ)大学で学んだことに関連し、ポーランド大統領および人民に祝いの言葉を述べた、とポロシェンコ大統領は語った。
 最後に「ウクライナ・ポーランド間の歴史的な戦いではどちらも勝利しなかった。ロシアが勝利した」と述べ、歴史問題は歴史家に委ね、政治家は将来に従事すべきだ、とした。
-------
 ウクライナ大統領がピウスーツキを評価ねえ…
どこかの政治組織が「UPAによる虐殺はなかった、ねつ造だ」と言い出す展開はさすがにないか。
posted by 藤森信吉 at 15:13| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする