2015年10月31日

沿ドニエストル、11/1から年金と公務員給料を引き上げ

 こちらによると、沿ドニエストルは11月1日から、公務員給料と老齢年金を元の水準に回復させる。
 シェフチューク大統領は、「11月1日から公務員給料を90%水準に、老齢年金を100%水準に回復させる決定を下した」と述べた。これは、暖房シーズンにおける必要な措置である。
 また、大統領は、来る最高会議選挙についても意見を述べ、新しい議会は、ビジネス重視に傾くことなく、危機脱出経済政策を採択するよう注文をつけた。
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財政赤字で、年金と給料を30%カットしていたが、元の水準に戻す決定。例のオフショワ課税(大シェリフ様に対する課税強化)はうまくいっているのか、あるいは議会選挙にむけたパフォーマンスで、実際は財源なしなのか。チアスポリで利用したシェリフ系レストランはおいしかった印象がある。モルドヴァ地域は、食材が良いのか、何を食ってもうまいが。
posted by 藤森信吉 at 14:36| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月30日

ロシア世論、シリア空爆を支持

 ロシアの世論調査機関LEVADAセンターによると、ロシア世論はシリアにおけるロシア軍の作戦行動を支持している。
 10月23-26日、1600人を対象。
・シリアで現在起きていることを観ているか、もしそうなら、どの程度関心を払っているか
 シリア情勢は注意深く見ている。 23%
 シリア情勢には幾らか関心があるが、注意は払っていない 64%
何も知らない  11%

・ロシア政府のシリア政策に関心があるか、もしあるなら、政策を支持するか
 完全に支持 15%  どちらかというと支持 38%
 どちらかというと不支持 15%  全く不支持 7%
対シリア政策に関心なし 18%  回答困難 8%

・ロシア政府のシリア軍事介入の目的は何だと思うか
 中立的立場でロシア軍事作戦域内のイスラム過激派を排除 47%
アサド政権を守り、アメリカによるカラー革命を抑止 29%
 中東におけるロシア企業の利益保護 18%
対立勢力と大規模な戦闘を行っているアサド政権を支持 15%
ロシアの孤立化、さらなる制裁強化をはかる西側諸国の連帯を分断 13%
経済危機からロシア住民の関心をそらす  7%
 わからない 17%
 回答困難 8%

・ロシアの空爆は
 対ISIS 48%  対反対派勢力 13% その他 21%  回答困難 19%
・空爆・ロケット攻撃は
 大変効果的 30%  十分に効果的 40% あまり効果的でない 8% 全く効果なし 1% 回答困難 21%
・ロシア空爆で平和的な住民が犠牲になっているとの西側報道は
 全くその通り 5% どちらかというとその通り 17%  
どちらかというと正しくない 31% 全く正しくない 22%  回答困難 25%
・ロシアのシリア派兵はどのような害があるか
 ロシア経済に必要な資金が使われる 41% ロシア軍人の死傷 39%
 長期的に続く 18%  ISIS、その他イスラム過激集団からロシアへの脅威が高まる 17%
 アメリカ、西側諸国との関係悪化 11%  中東諸国との関係悪化 8%  シリアの戦闘を激化させる 7%
 中東・国際社会におけるロシアの権威失墜 5%  害なし 11%  回答困難 10%
・ロシアの軍事作戦は有益か、有害か
 有益 43%  有害 19%  どちらでもない16%  回答困難 23%
・アフガニスタン化の可能性は
 必ず生じる 6%  全く有り得る 29%  可能性は小さい 41% 全くない 9% 関心なし 3% 回答困難 13%
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 この手の質問としては、「回答困難」の率が低く、ロシア世論の関心は高いようだ。スタイリッシュな空爆が毎日報道されているからね。
イメージ的には

 
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2015年10月29日

ドネツク人民共和国、空手トーナメントを開催

 こちらによると、DNR公式空手選手権が、12月に開催される。DNRスポーツ・伝統空手連盟のティモヒン副会長は「12月12日にドネツクにおいて、ロシア、アブハジアから選手を招いて公式空手の選手権が行われる」と述べた。DNR空手連盟は、IJKA(国際日本武術空手道会)によって承認されており、5月にイスタンブールで行われるIJKA流の世界トーナメントでは共和国旗を掲げて入場・参加した。同大会では、金メダル2を含む4つのメダル-型と身障部門 を獲得した。
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 国際政治において、スポーツ団体や宗教組織は非国家アクターとして重要な訳だか、いつの間にこのようなことが…DNR空手連盟の承認は、政治的というよりは、ドネツクの空手家に世界大会へ参加する道を拓く意味があるようだ。IJKAは松濤館系。かつて極真のマス大山が伝統派空手をダンスと批判したが、総合格闘技で使えるのは実は伝統派の技術だったりする。因みに、ティモヒンさんは2009年に段位授与の見返りを受け取ったとして逮捕されてます(有罪か否かは不明)。
posted by 藤森信吉 at 13:09| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月28日

ウクライナは83位

こちらによると、ウクライナのビジネス規制の環境は世界83位だった。ビジネス展開のし易さを示す指数で1位はシンガポール、日本は34位。
 旧ソ連諸国では、16位エストニア、20位リトアニア、22位ラトヴィア、24位ジョージア、35位アルメニア、41位カザフ、44位ベラルーシ、51位ロシア、52位モルドヴァ、63位アゼルバイジャン、67位クルグス、83位ウクライナ、87位ウズベク、132位タジク。トルクメンは対象外。
 ウクライナは、昨年に比べ13ランクアップしたが、電力網との接続、建築許可の入手、国境貿易と破産手続きに問題があるとされている。
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 こうしたランキングにマクロ経済の状況も考慮に入れると、ウクライナ経済は、ジョージアはおろか、モルドヴァにまで抜かれて、振り返ると中央アジア諸国が迫っているといったところか。ヨーロッパ国とかいう自負は何の意味もないよね。
posted by 藤森信吉 at 22:50| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月27日

人民共和国、タバコ・酒の専売を導入

 こちらによると、LNR徴税委員会は、11月1日から、タバコとアルコール飲料の専売制を導入すると通告した。
 11月1日から、LNRの納税スタンプがないタバコとアルコール飲料が禁止される。スタンプがない製品は没収の対象となり、アルコール・たばこの販売権を取り消される。
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 高関税商品は、非承認国家の貴重な財源(と利権)な訳で、LNRもついに手を付けた形。ロシア国境からじゃんじゃん入れ込むのだろう。かなりの部分が密輸でどこかに消え、誰かのポケットにお金が入るのではないかと想像。

 
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2015年10月26日

人民共和国、ウクライナ地方選挙の混乱を批判

 こちらによると、ルガンスク人民共和国は、ウクライナの統一地方選挙はOSCE基準を侵害して行われたと批判し、LNRはウクライナの関与を受けずに自らOSCE基準に則った地方選挙を行う、と宣言した。
 プロドニツキーLNR元首によると、25日のウクライナ地方選挙はOSCE基準や民主主義的過程を侵害して行われ、監視員は多くの選挙違反を記録した。
 ポロシェンコはOSCE ODIHR側の選挙法に対する批判を無視しただけでなく、現行の法は大規模な違反を許すこととなった。また、ドネツクの重要都市であるマリウポリ、クラスノアルメイスク、ルガンスクのスヴァトヴォ、リシチャンスクで選挙が完全に阻止されてしまった。
 ミンスク合意は、DNR、LNRにおける選挙がウクライナ法でOSCE基準によって行われることを要求しているが、ウクライナには自領土でOSCE基準で選挙を行う気がない。したがって、我々の将来の選挙にウクライナは何もできず、我々はOSCE基準に則って、ODIHR監視員を受け入れて、我々自らで選挙を行う。 
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 OSCEの暫定的結論はこちら。法律の複雑さや諸経済集団の干渉、広告だらけのメディアが批判されているが、競争的でよく組織されていた、という結論。OPORAは「国際基準の侵害、選挙過程の組織は良い」との声明。選挙が実施できなかった地域では後日、改めて選挙が実施される模様。
 しかし、LNRがドネツクやルガンスクの一部で選挙が実施されなかった、とウクライナ側を批判するのは奇妙だ。彼らの理屈では、全ドネツク州・ルガンスク州は人民共和国の領土なのだから、自らの領土でウクライナが選挙を実施できなかった、と称賛すべき。

追記)ドネツク人民共和国も追随プシリンもOSCE基準違反と指摘



posted by 藤森信吉 at 22:42| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

国境なき医師団、ドンバスでスパイ活動?

 こちらによると、ドネツク人民共和国内で活動中の国境なき医師団は、データ収集活動と無許可の医療行為により、当局から許可を取り消された。
 DNR国家安全保障相は、「国境なき医師団は軍事情報を収集し、住民に対する精神療法を行い、DNR法に沿わない向精神薬を持ち込み流通させた」と指摘し、共和国内における国境なき医師団の許可証を取り消した。
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 アフガニスタンの「国境なき医師団」もアメリカや現地政府から睨まれたのか、爆撃食らってましたね。
精神病云々は依存性のある薬のことだろうか。
posted by 藤森信吉 at 11:41| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

人民共和国、冬時間へ移行せず

 こちらによると、ルガンスク人民共和国は、ウクライナ側の冬時間への移行に従わないという。
 ツィプカロフ首相は「我々は今や、ロシア連邦と同一の時間帯で暮らしている。ロシアと同じく、冬時間への移行は行わない」と説明した。また、LNRは既に一年間、モスクワ時間のもとで暮らしていると指摘した。
2014年10月26日のLNR大統領令により、LNRはモスクワ時間へ移行し、UTC+3となっている。
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 このネタは二度目かな? 時間帯の設定も主権にかかわる部分のようだ。
 しかし、ウクライナは何故、冬時間への移行日に選挙を行うのだろうか。2014年のウクライナ議会選挙も夏時間終了日に設定されていた。まあ最後の一時間はほとんど有権者は来ないけど。
posted by 藤森信吉 at 11:02| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月25日

サアカシビリ、吠える

 サアカシビリ・オデッサ州知事は、リヴィウの新聞のインタビューで、内閣批判を展開し、大統領による内閣改造を予想した。
 サアカシビリ氏によると、革命後、闇経済の比率は32%から48%に上昇し、ヤヌコヴィッチ時代より悪化していることを指摘、全ての政治の劇的な刷新を主張した。
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例によってサアカシビリ節全開で全訳する気が失せるのだが
・ポロシェンコ大統領はがんばっている
・俺もオデッサで奮闘中
・グルジアの改革はうまくいっている
・キエフの汚職は健在、ヤツェニューク内閣は無能
 ということが言いたいらしい。記者がしきりにヤツェニューク首相との対立を煽っていて笑える。
地方選挙後にヤツェニュークが首相から降ろされる、との予想はあちこちでされていて、
後任にヤレシコ財務相とかの名前が取り沙汰されている。サアカシビリも閣僚入り、となると
キエフ政界はカオス状態。この国は大丈夫か?
posted by 藤森信吉 at 21:46| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月24日

ロシア問題研究センター 創設

 こちらによると、ポロシェンコ大統領は、ロシア連邦問題研究センター創設に関する大統領令に署名した。
 センターは、国立戦略問題研究所のスタッフを中心として、戦力問題研究所の独立部門として対ロシア関係問題の体系的分析を行い、ウクライナの国益確保のための提言を行う。センター長は、国立戦略問題研究所長が任命する。
 「ロシアのウクライナに対する軍事侵攻、特にクリミア併合とドンバスのハイブリット戦争は、ロシア社会内部を動揺させ、ロシアの国際社会における行動は、全文明世界、ロシア経済の成長・民主主義の発展、ロシアにおけるウクライナ人の利益確保に悪影響を与えている。これらの問題は、文字通りプロフェッショナルな分析が必要となり、ロシア問題に関するセンター活動の焦点となる」と大統領府副長官は述べた。
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今までなかったのが不思議。国立戦略研の組織図をみると、対外政策部にロシア・CIS諸国課、という組織があるので、これを拡大するのだろうか。逆にロシアにはウクライナ研究所はなかったような。
追記) ロシアには、CIS諸国センター がありました。
posted by 藤森信吉 at 20:58| Comment(0) | ウクライナ論評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

人民に優しい沿ドニエストル共和国

 沿ドニエストルで、社会保障受給者向けのサービスが拡充されている。
こちらによると、チアスポリ市に「社会理髪店」が開店した。特権を持つ全てのチアスポリ市民がサービスを受けられる。男性は5ルーブリ、女性は5-7ルーブリ、毛染めで10ルーブリとなっている。料金は、同業者の1/2となっている。
 また、こちらによると、社会商店「ベテラン」がドゥボッサールイ市で回転した。年金生活者、身障者、チェルノブイリ原発除染従事者、軍人その他のカテゴリーが市価の30-40%引で商品を購入できる。「ベテラン」は地元生産者と直接取引している。ジャガイモや玉ねぎはキロ1.7ルーブリ、穀物製品は3ルーブリである。モルドヴァ冶金工場(MMZ)の社長によると、年末までに20店舗まで拡充される。計画では約30店舗規模にまでチェーン展開される。本社会計画はシェフチューク大統領の委嘱を受けている。
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 経済危機なので、斯様な炊き出し政策が必要なのですな。
 記事をよく読むと、大企業が社会政策を担わされているようだ。まさにソ連。
posted by 藤森信吉 at 11:22| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月23日

キシニョフ・モスクワ便は安泰

 こちらによると、10月25日から発効するウクライナの航空会社制裁の影響はなく、キシニョフ・モスクワ便は従来通りである。
 Avia-Invest社によると、ロシアの航空会社のモスクワ・キシニョフ・モスクワ・ルートは何ら変更がない。ウクライナは自国領土の通過については禁止しておらず、ウクライナの空港へのロシアの航空会社の直接便のみに関係する。現在、上記の航路は5社、すなわちS7、UTAir、アエロフロート、VIMアビア、Uralエアライン社が運航している。キシニョフ空港は成長を続けており、1-9月で旅客数は+31.17%、キシニョフ経由でヨーロッパへ行くロシア旅客が増えており、上半期で6万人、前年同期比160%増となっている。
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 まさかのキシニョフ空港ハブ化。実は、ウクライナ・ロシア間の直接便廃止で、駐沿ドニエストルのロシア部隊が困っているという噂も。しかし、モスクワ・キエフ間がなくなると、ボリスポリ空港は閑散じゃないのかな。円借款で拡張工事したけど、焦げ付きやしないか。
posted by 藤森信吉 at 20:11| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ザハルチェンコ・ドネツク人民共和国元首のHP開設

 ザハルチェンコDNR元首の公式HPが開設された。
https://av-zakharchenko.su/
 ドメインは.su (かつて、ソ連に割り当てられたもの)。
 ドメインが .ru でないあたりが、ロシア連邦編入の道を断たれた今の人民共和国の立ち位置を示している(なんとなく)。
posted by 藤森信吉 at 12:11| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月22日

プーチン支持率、90%!!

 ロシアの世論調査機関「全ロシア世論調査センター(ВЦИОМ)」によると、プーチン大統領の支持率は89.9%で、過去最高を更新した。
 調査は10月17-18日、1600人を対象に行われ、最も印象に残った先週の経済・政治・スポーツ・文化の出来事としてロシアの派兵・シリア空爆を挙げた回答者が26%に達した。
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これでは、ますますシリアにのめり込みますな。シリアでの散財でどこにしわ寄せが来るのか注目。
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2015年10月21日

シリア介入のコストは400万ドル/日

 こちらによると、ロシアのシリア空爆コストは400万ドル/日である。IHS Jane'sの試算によると、空爆、供給、インフラと整備要員、巡航ミサイル発射のコストは、9月30日の空爆開始以来、8000万-1億1500万ドルに達している。ロシアの国防予算500億ドルと比べると、微々たる額であるが、コストとロシアの関与の度合いは膨れ上がるとクレムリンはみている。シリア紛争は数年続き、兵士が死ねば、ロシアの関与は劇的にエスカレートすると専門家は警告している。
 36攻撃機、20攻撃ヘリがシリア内の基地から一日あり40回出撃しており、これが三週間続いている。地上要員は1500-2000人と伝えられており、黒海やイラン、イラク領空経由で送り込まれた。攻撃機は飛行時間あたり12000ドル、攻撃ヘリは3000ドル要する。攻撃機の平均飛行時間を一日あり90分、ヘリ1時間とすと、24時間あたり71万ドル。毎日、75万ドル相当の弾頭を投下している。要員のコストは一日あたり44万ドル、地中海に艦艇を張り付けるにはプラス20万ドルを要する。また、ロジスティック、情報収集等のコストも25万ドル/日かかる。すなわち、最小で一日あたり240万ドルかかるが、実際のコストは2倍に達すると見積もられている。巡航ミサイルは一発120万ドルであり、26発発射分で3600万ドルとなる。
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シリア介入の現時点での総コストはロシア国民の年金額1%アップ分に相当する、とのことで、懐かしのサミュエルソン大先生の「大砲かバターか」を思い起こさせる。持続可能性に疑問が呈されているが、他方で、軍需産業を潤すことができる、とも指摘されている。
 どうでもいい計算をすると、シリア介入コストは、既に沿ドニエストルのGDPを超過。 
posted by 藤森信吉 at 20:46| Comment(0) | ロシア外務省ウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クリミア向け電力価格を値上げ

 こちらによると、ウクライナは、クリミア向け電力価格を15%値上げした。
 デムチシン・エネルギー相によると、予定通り、9月にクリミア向け電力価格を 3.42から3.95ルーブリ/Whに15%引き上げた。7月1日には、2.99から3.42に14%値上げしている。2014年12月30日に、両国は電力契約を二つ締結している。
 現在、クリミアのピーク時には1GW消費するが、本土からの供給停止は適切ではない。クリミアへの電力供給の動きは、勿論、政治的決定であり、今日、電力供給の停止は、全く正しくない、とデムチシン相は述べた。
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2015年10月20日

南オセチア、ロシア編入を問う住民投票を提案

 南オセチア大統領HPによると、チビロフ大統領は、南オセチア共和国のロシア連邦編入に関する住民投票実施を主導する決意を表明した。
 スルコフ・プーチン大統領補佐官との会談において、チビロフ大統領は、ロシアへの編入は、二世紀にわたりグルジアのショービニズム・ファシズムと戦ってきた南オセチア人民の長年の夢であり「今日、我々は兄弟ロシアと合同するという歴史的選択を行ない、我々の共和国、人民の安全と繁栄をもたらすことになる」と述べた。
 また、「1992年に南オセチア住民が、91年9月1日付南オセチア共和国議会のロシア編入決議に合意したとすれば、2006年の住民投票は、国民が独立国の立場維持に賛成したことを意味する。2006年の住民投票の理念は具体的にグルジアからの独立であり、法的側面から92年投票を否定したことになる。その点から、新たに、ロシア連邦に編入する住民投票を行わねばならない」と住民投票の法的性格についても言及した。
 大統領は、住民投票の結果の実現は、ロシア側との合意でのみもたらされる、と強調した。
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人口規模でいえば、南オセチアはクリミアの1/40から1/50くらい、沿ドニエストルの1/8くらい。また、既報の通り、現在、南オセチア財政はロシアの丸抱えであるが、ロシアへ編入となると、そのコスト負担が固定されてしまう。シリアに介入している中でのこの動き。 
 一方で、放置された沿ドニエストルやドンバスの指導部は落胆だろう。
posted by 藤森信吉 at 11:18| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月19日

ウクライナとポーランド、ガス輸送システム統合に前進

 こちらによると、ウクライナとポーランドのガス・パイプライン企業は、両国ガス輸送システムの統合のための技術的経済的基盤の調査を終了した。本調査は、将来の両国間ガス輸送発展の基礎データとして用いられる。
 ウクルトランスハス社とGAZ System社は10月9日に調査を終了し、ヘルマノヴィッチ・ポーランド-ウクライナ回廊の建設を含む相互接続を計画している。同パイプラインはポーランド領内1.5km、ウクライナ領内110kmの長さがある。
 両国ガス輸送システム統合の主目的は、ポーランド経由でヨーロッパからガス輸入量を増やすこと、そしてヨーロッパのガスをウクライナ地下ガス貯蔵庫に保存する可能性を提供するためである。ポーランド→ウクライナ間の輸送力年80億m3、ウクライナ→ポーランド間年70億m3まで増強される。
 また、両国ガス輸送システムの統合は、北東ガス回廊の一部をなし、シフィノウイシチェLNG基地と中・西欧諸国とをつなぐ輸送路となる。
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 壮大な話になってまいりました。エネルギー輸送国たらんとするウクライナの野望はまだまだ健在。
 
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ドネツク人民共和国の社会保障受給者、未払いでウクライナを集団提訴か

 こちらによると、40万人以上のDNR住民が、ウクライナ政権に対し、不払い金の支払を求める裁判を起こす予定である。
 ウクライナ行政裁判所は16日、DNR・LNR領において社会保障費の支払を停止する旨定めたウクライナ政府決定令を撤回するとの下級裁の決定を有効とみなした。「本決定を受け、我々は近日中に、キエフのペチェルスキー地区裁にドンバス住民の請求を行なう」とDNRの社会団体「人民の権利」の弁護士は述べた。ウクライナ政権の年金受給者への債務、すなわち2014年12月1日以降分とそのインデクセーションは莫大であり、すでに数十億フリブナに上る、としている。
 他方で、行政裁の決定は「ウクライナ法、行政、銀行、財政が及ぶ範囲のみであり、我々は全額即時支払のために全力を尽くすが、その可能性は今日はゼロである」とロゼンコ・ウクライナ社会保障相はメディアで述べている。
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ウクライナ側も人民共和国側も、実施のために条件を付けまくる「たら・れば」作戦。
posted by 藤森信吉 at 16:52| Comment(0) | 人民共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月18日

沿ドニエストル経済1-9月統計、好転の兆しなし

 沿ドニエストルの1-9月統計を簡単に紹介。
こちらによると、2015年1-9月の貿易輸出入統計は前年同期比マイナス23.7%を記録した。
 輸出はマイナス17.72%、輸入はマイナス26.5%、主要輸出品はモルドヴァ向け電力であり、主要輸入品はロシア天然ガスで総輸入額の52%を占める。輸出入の最大のパートナーはロシア、次いでモルドヴァ、ウクライナとなっている。
 また、こちらによると、沿ドニエストルの1-9月の工業生産は前年同期比でマイナス15.6%を記録した。電力生産はプラス21.9%、冶金はマイナス48.4%、木生産品はマイナス45.6%、化学マイナス45.3%、建築資材マイナス44.7%、軽工業マイナス23.9% 他となっている。当局は、モルドヴァ・ウクライナによる封鎖と説明しているが、地元企業は、沿ドニエストル政権による自国通貨高政策によるもの、としている。
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 2016年1月にモルドヴァ・EU連合協定が発効すると沿ドニエストルの輸出はさらに苦境に陥るが、それを前にして早くも瀕死の状態。オフショア課税で議会・シェリフと対立、頼れないロシア、とシェフチューク大統領はまさに内患外憂、新婚ホヤホヤが唯一の救い。
posted by 藤森信吉 at 11:03| Comment(0) | その他旧ソ連共和国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする